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MarkeZine Day 2013 Premium Ad Technology Special Summer(AD)

スマートフォンディスプレイ広告の主戦場、アドネットワークを制してプロモーションを成功させる5つの秘訣とは?

 進化し続けるアドテクノロジーを使いこなし、予算を最大限に活かす広告出稿のノウハウは、今や多くの企業が求めているところだろう。9月3日(火)に行われたMarkeZine Day 2013 Premium Ad Technology Specialでは「スマホ広告で効率よく収益化! 最新のスマホマーケティング手法」と題し、AMoAd 代表取締役の竹林史貴氏より、スマートフォン広告市場をリードする同社が蓄積した貴重な定石が紹介された。

スマートフォンディスプレイ広告の主戦場はアドネットワーク

 今年3月、「スマートフォン広告市場規模は2013年に1,166億円見込」との調査が発表された(調査:CyberZ、シード・プランニング)。その後も年120~130%増の推移で拡大し、2016年には2,000億円規模へと成長することが予測されている。

株式会社AMoAd 代表取締役 竹林史貴氏

 「“歩きスマホ”という言葉からもうかがえるように、今やスマートフォンは私たちの生活の中に完全に浸透しました。テレビ視聴やPC利用の時間がスマートデバイスにシフトし、スマートデバイス上での広告接触がますます効果を発揮するようになっています」と話すのは、サイバーエージェントとDeNAの合弁会社であるAMoAd 代表取締役の竹林史貴氏。

 同社はスマートフォンアドネットワークで唯一、Amebaとmobageに配信できるアドネットワークを運用している。そして出稿実績の約25%がEC事業者であり、ECクライアントに強い。つい先日には、リターゲティングに厚い実績を持つCRITEOとの提携を発表し、またWebとアプリを横断した新しいリターゲティング商品をリリースするなど、スマートフォン広告市場をリードする動きを見せている。

以下、資料より抜粋

 竹林氏によると、スマートフォン広告市場の拡大に伴い、主に使われる広告の種類が変わってきているという。現在、スマートフォン広告手法の2軸はリスティング広告とディスプレイ型広告である。そして市場の3割弱を占めるディスプレイ型広告のうち、その8割超をアドネットワークが占めているという。以前は純広告をまず確保し、プラスアルファのパフォーマンスを求める目的でアドネットワークが活用されていた。それが今はアドネットワークが逆転しているのだ。

ECにおけるスマートフォンプロモーション“5つの最適化項目”

 「アドネットワークの運用については、当社を含め多くの事業者が、購入したいメディアのCPCや投下予算、コンバージョンまですべて把握できる管理画面を用意しています。まずアドネットワークを活用し、効果が高いメディアが判明したら純広告枠の購入を検討する流れが一般的になっています」と竹林氏は現状を解説する。

 ではここで、スマートフォンにおけるECのプロモーションの基本的な流れをみてみよう。竹林氏から、最適化すべき項目として以下の5つが挙げられた。

【ECスマートフォンプロモーション】5つの最適化項目

1.ランディングページ
2.申し込みフォーム
3.配信面&サイズ
4.クリエイティブ
5.ターゲティング手法

 まずは、ランディングページ。スマートフォン用にサイトを最適化することはもちろん、UIやデザインの検証を重ねることも有効だ。ランディングページの最適化により、AMoAdの実績ではCTRが3倍になることも珍しくないという。「また、スマートフォンは隙間時間に接することが多いので、ページ遷移をなるべく抑え、訴求する商品も絞り込むことがポイントになります」

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クリエイティブ最適化における6つのポイント

 次に、申し込みフォーム。スマートフォンでの文字入力はPCよりも確実に遅くなるので、入力項目の明確化や入力サポートがユーザーの使いやすさをぐっと向上させる。

 3つ目の配信面&サイズについて、「どこに配信するのかが一番の運用変数になってくる」と竹林氏は指摘する。「今はほとんどの事業者で配信面を選べますが、PVがさほどでもないメディアが多いため、いきなり絞り込むとわずかな効果しか上がりません。まずは、ターゲットがある程度いることが分かるカテゴリを大まかに選んで配信し、その結果から絞っていくことを勧めています。また、サイズはメディアによって異なるので、汎用性のある3パターンほどは用意しておく必要があります」

 4つ目のクリエイティブについては、AMoAdが蓄積したかなり細かい定石がある。バナー広告のクリエイティブには、(1)メインアイキャッチ、(2)色・フォント、(3)訴求軸(半額、○割引など)、(4)メインコピー、(5)ターゲット、(6)クリックボタン、の主に6つの要素がある。

 まず(1)と(2)で、掲載面で埋もれないように。例えばAMoAdのネットワークならブログ記事など白っぽい背景のサイトに配信されることが多いので、色は原色のほうが好ましく、サイズによる表現の良し悪しも考慮する。次に(3)~(5)を工夫し、「自分の商品」だと思ってもらえるように。そして(1)、(4)、(6)によって効率よく見込み顧客を誘導する構成を立てる。

 また、(6)クリックボタンは、人が広告を左から右に見ていくことが多い点から、AMoAdでは必ず右に配置しているという。このような細かい点の積み重ねにより、クリエイティブが最適化されていく。

クリエイティブを工夫して“CTVR”を引き上げる

 「ここで挙げたクリエイティブの要素は、それぞれCTR、CVRに関わります。これらをまとめて、造語ですが“CTVR”を上げることで、結果的にCPCを安く出稿できます。ただし、言葉や色使い、あるいは文字をワープロ文字にするか手書き文字にするかなど、クリエイティブについては変数が非常に多く、メディアによっても反応が違うので、検証をぜひ毎週行える体制を整えることを勧めます」

 そして最適化すべき最後のポイント、ターゲティング手法について。前述のように、AMoAdでは最初から配信面を絞り込みすぎないようにしながら、大型メディアから提供されるデモグラフィックターゲティングを実装し、男女や年齢などで配信し分けることができる。また、時間帯や曜日別の配信、リターゲティングによりコンバージョンした人には配信しない設定にするなどの工夫も有効だ。

 以上、5項目の最適化を図るのが、アドネットワークの運用を効率化する策である。竹林氏は、「配信面、クリエイティブ、ターゲティングの組み合わせをどこまでやりきれるか。それが限られた予算で最大限の効果を上げるポイントになります」と話す。

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Webとアプリを横断したリターゲティングが可能に

 AMoAdでは、「メディアx豊富なターゲティング商品xクリエイティブ」の3つの観点から精緻なチューニングを行っている。基準とする獲得単価に対して、もっともリーチの取れる最適な単価で入札する「自動配信機能」と、設定した単価を大幅に上回る場合に自動的に配信を停止する「自動停止ルール」によって、最大限の効果を狙うことができる。

 運用の早い段階ではCPAがやや高めの状態から始まるが、前述の機能により効果が高い配信面が自動的に絞り込まれるので、効果が安定した後にCPAが下がり、コンバージョンは高くなっていく。ある程度の配信ボリュームを確保するため、先ほどのクリエイティブの運用でCTRおよびCVRを高めて、配信メディアを増やしていくのが実際の流れだ。

 ターゲティング商品には、次々と新しいものが登場している。例えば、これまでのリターゲティングではiOSで機能させることができず、AndroidのWebのみへの適用だったが、先日AMoAdが発表した新しいリターゲティングの仕組みではiOSへの適用とアプリでの活用を実現した。単純に配信面が4倍になったほか、Webとアプリを横断したリターゲティングも可能になった。

 また、バナークリエイティブをユーザーが触り、何らかの体験を促すことができる「プレイアブルバナー」もリリース。「動くクリエイティブは注目度が高まるので、ゲーム事業者など以外にダイレクトマーケティングでも応用できるのでは」と竹林氏。

成功するアドネットワーク導入のカギとは?

 最後に、AMoAdのアドネットワークを活用した、女性向け商材を扱うEC事業者の事例が紹介された。予算100万円、KPIは商品購入、CPA目標5,000円と設定した場合、まず予算配分をオールリーチに55万円、女性面に15万円、リターゲティングに30万円振り分けて配信をスタート。

 管理画面ではコンバージョンがすぐに確認できるので、コンバージョンが取れた配信面を「ホワイトリスト」として別途キャンペーンを設け、オールリーチの予算から10万円、20万円など一部を移していく。ホワイトリストのキャンペーンでは日々新しくネットワークに加わるWebサイトやアプリには配信されないようにし、その上で配信面ごとに入札単価の最適化を行う。

 「このケースでは最終的にオールリーチの予算を、ホワイトリストのほうにやや多めの35万円、新しい面を試していくブラックリストに20万円が振り分けられる状態が理想です。また、あらかじめ女性ユーザーが多い面を選ぶプレイスメントターゲティングも有効です」

 このようなアカウント構造の最適化、予算の適切な配分に加え、リターゲティングの経路設定や、少なくとも10本程度のクリエイティブで効果を確認していくことなどがアドネットワーク導入時のカギになる。AMoAdの豊富なターゲティング商品と厚い実績から導き出されたノウハウを活用することで、さらなる広告効果を得られるはずだ。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2013/09/25 11:00 https://markezine.jp/article/detail/18449