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BtoC編ブランドランキング、セブン-イレブンが首位に~YouTube、日清食品が追随

 日経BPコンサルティングは、ブランド価値評価調査「ブランド・ジャパン2015」の結果を発表した。今回の調査は2014年11月から12月にかけて実施され、回答者数は約5万4千人にのぼった。

BtoC編

BtoC編の首位はセブン-イレブンに。コンビニ業界における過去最高位を獲得

 BtoC編「総合力」ランキングの首位は、91.7ポイントを獲得したセブン-イレブン。初めて首位の座に就いた。「総合力」を構成する4つの因子別スコアをみると、「フレンドリー(親しみ)」で15.4ポイント、「イノベーティブ(革新)」で13.4ポイント、「アウトスタンディング(卓越)」で12.6ポイントほどそれぞれ上昇し、前回から大きくスコアを伸ばした。また、「コンビニエント(便利)」で、初めて第1位を獲得した。

 今回、同社のプライベートブランド「セブンプレミアム」が、「ブランド・ジャパン」に初登場し、144位を獲得した。149位に入ったイオンの「トップバリュ」を抑え、プライベートブランドの中ではトップとなった。さらに、2013年1月から始まった「セブンカフェ」も好調。2014年度は、前年の年間販売数、約4億5千万杯を9か月で突破した。同社に寄せられた回答者からのコメントを分析した「頻出単語」ランキングでは、2位に「便利」、4位に「近い」が入った。同社が掲げるメッセージ「近くて便利」が、消費者からストレートに評価された結果といえるだろう。

 なお、セブン-イレブンは、BtoB編の「総合力」でも2位にランクイン。これまで自身の過去最高位は、前回獲得した第14位だったが、今回、企業の「人材力」と「活力」のスコアがそれぞれ大きく上昇し、総合力順位を押し上げた。「先見力」でも4位に。親会社であるセブン&アイ・ホールディングスは9位だった。

YouTubeと日清食品、共に初のトップ3入り

 2位は、動画共有サービスのYouTubeが、自身の過去最高位でランクイン。「最近使っている」のポイントは53.3%で、同項目のランキングで1位に。前回の40.7%から、12.6ポイント上昇させた。「好きなことで、生きていく」というキャッチコピーとともに、誰もが発信者になれることを強く印象づけたテレビCMも奏功したようだ。

 続く3位には日清食品がランクイン。これまで食品業界のブランドでは、自身が持つ5位(2011年)が最高位だったが、今回はそれを更新した。日清食品は2013年に、商品化を決めた後、従来は発売までに3~10か月、長ければ1~2年掛かっていた製品開発プロセスを見直し、3か月で発売できる体制を整えた。次々と世に送り出される新商品が「イノベーティブ」スコアの上昇につながったのではないか。また、こうした中で「カップヌードル トムヤムクンヌードル」などのヒット商品が登場。各地で品切れも起こった。ファンを惹きつける商品を生み出したことで、「フレンドリー」のスコアを高めることにも成功したようだ。

ハードウエア系ブランドのランクイン数は減少傾向に

 トップ10内にランクインするハードウエア系ブランド(家電、AV・IT機器、自動車など)の数がここ最近減っている。2010(2009年調査)以前は4~6ブランドが登場したが、2011年以降は、1~2ブランド程度。そして今回は、第9位にアップルがランクインしたのみ。ハードウエア系ブランドの多くが、消費者の興味、関心を、うまく惹きつけられていない現状が浮き彫りになったともいえる。

「総合力」上昇ランキング首位は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

 前回から今回にかけて最も「総合力」を高めたのは「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」。前回から19.0ポイント上昇し、79.5ポイントを獲得し、12位となった。因子別にみても、「イノベーティブ」と「アウトスタンディング」の2因子において、対象ブランドの中でスコアを最も上昇させており、「イノベーティブ」では首位を獲得した。2014年7月にオープンした新アトラクション「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」は、米国に続き世界で2か所目。映画「ハリー・ポッター」シリーズの世界を魅力的に忠実に再現し、消費者の注目を集めた。

BtoB編

BtoB編の首位は、4年連続でトヨタ自動車

 BtoB編の1位はトヨタ自動車。2位を20.6ポイント引き離して4年連続で首位を堅守した。2009以来6年ぶりに「人材力」でも首位を獲得し、「先見力」でも第2位に入っている。BtoB編の2位は前述の通りセブン-イレブンに。「先見力」で4位となり、「人材力」と「活力」での評価も向上した。そして、BtoB編の3位は全日本空輸。前回の12位が自身の過去最高位であったが、今回「人材力」の評価が28.3ポイント上昇。トヨタ自動車に次ぐ2位を獲得したことが「総合力」向上の決め手となった。

 企業活動全体のイメージを評価するBtoB編の結果を俯瞰すると、社会の変化に対する適応力ともいえる、「先見力」と「人材力」で先頭を走る企業が「総合力」トップでも名を連ねた。また今回は、消費税率引き上げ(2014年)後の調査。BtoC編、BtoB編共に、消費マインドや社会の変化にあわせて、いち早く柔軟に対応し、変化・成長した企業が、魅力的なブランドとして消費者に映ったのではないかと考えられる。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2015/04/03 09:30 https://markezine.jp/article/detail/22213

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