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総再生回数1億を突破 バイトル×アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」事例から学ぶ、高校生向け施策成功の秘訣

 アルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」を運営するディップは、新たな市場開拓を目的に、高校生をターゲットにしたプロモーション「高校生アルバイト応援プロジェクト」を実施。アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」とコラボした動画は話題化に成功し、コラボ動画の総再生回数は1億回を記録した。本記事では、同プロジェクトを担当した同社の堤花野氏に、高校生をメインターゲットに据えたプロモーションを行った理由や、コラボ施策を行う際に意識したポイント、プロジェクトの成果などについてうかがう。

高校生をターゲットにしたアルバイト応援プロジェクト 調査から判明した三つのハードル

━━アルバイト・パート情報求人サイト「バイトル」を運営するディップでは、2024年2月から「高校生アルバイト応援プロジェクト」を実施しました。同プロジェクトを開始した背景について教えてください。

 前提として、現在、日本における高校生のアルバイト(以下、バイト)の経験率は4割と非常に低いです(2023年3月時点)。当社がユーザーインタビューを行った結果、高校生がバイトを行うことに対して感じている「三つの心のハードル」がありました。

ディップ株式会社 マーケティング統括部 ブランド戦略部 堤 花野氏

 一つ目が、過去接触した求人の情報不足から生じる「高校生ができるバイトが少ない」という心理的ハードルです。ユーザー調査によると高校生の多くが「学生歓迎と書いてある求人を開いたら、実は大学生以上が応募対象だった」という経験を味わっていることがわかりました。彼らは、一度この経験をしてしまうと、「高校生である自分たちが申し込めるバイトは少ない」と思い、バイト探しを止めてしまうことが多いです。

 二つ目が、学校生活とバイトの両立の難しさからくる時間のハードルです。高校生が優先すべきなのは学業です。その中でも「せっかくの高校生活なので、学業や部活などの学校生活は頑張りたいけど、友達とのプライベートの時間も充実させたい気持ちはあるからバイトをしたい。だけど、時間的に両立できるのか自信がないから申し込めない」といった声が多く見られました。

 これまでコロナ禍が原因で友達とのコミュニケーションにも制限がある時間を過ごしてきた高校生たちは今、学業や部活と同じくらいプライベートの時間も大切にしています。

 そして三つ目が、未経験でも大丈夫かといったスキル不足によるハードルです。ほとんどの高校生にとってバイトは社会で仕事を任される初めての場です。そのため、社会的スキルが少ない中で本当にできるのか不安になってしまう人が多いようです。

 これらの課題解決を行い、今後次世代を担う高校生がより自分らしく働ける社会の実現を目標に定めて開始したのが「高校生アルバイト応援プロジェクト」です。本プロジェクトでは、様々な情報を発信することでバイトを始めるためのハードルを取り除き、働きたい高校生が自由に就業機会を選択できる環境作りを目指しました。

市場規模は約7倍に あえて高校生にフォーカスした理由

━━これまでほとんどの求人メディアが高校生をメインターゲットにした大型のプロモーションを行ってきていないと思いますが、その理由をどう考えますか?

 高校生に対して「社会経験が不足しているため、教育に大きな時間を割かないといけない」「大学生と比較すると学業優先や労働時間の規制のためバイトにほとんど入れない」といったイメージを多くの企業が持っている点や、高校生バイト人口自体がまだ多くはないため、プロモーションを行っても効果が小さいと考えていた点が大きな理由として考えられます。

 加えて、多くのメディアでは、高校生以下に対してのターゲティングを制限していることも理由として挙げられます。そのため、高校生をピンポイントで狙ったアプローチがしにくく、適切なプロモーションを行えなかった背景がありました。

━━そのような背景があったにも関わらず、今回バイトルが高校生を対象に大々的にプロモーションを行った理由を教えてください。

 大きく分けて二つの理由がありました。一つ目がマーケットの将来性です。高校生によるバイトのニーズは、直近10年間で右肩上がりに上昇。10年前と比較すると少子高齢化で若年層の人口が減っているにも関わらず、約7倍の規模にまで拡大しています。

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アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」とのコラボでリーチを拡大

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この記事の著者

土屋 典正(編集部)(ツチヤ ノリマサ)

法政大学法学部を卒業。新卒で人材派遣の会社にて営業職を経験し、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。

 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/46718

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