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MarkeZine Day 2016 Spring(AD)

マーケティングオートメーションに潜む3つの罠 成果を導く「シナリオ設計のフレームワーク」とは

キャンペーン、コンテンツ設計のコツとは

 安部氏が続けて3つ目のS、「Small campaign」について解説した。これに関して、同氏は代表的なキャンペーンモデルを3つ紹介した。

  1. Retention Model(リテンションモデル):ユーザーの情報行動別に継続して
    特定コンテンツを定期的に配信・供給していく。
    <例>定期的なセール情報配信、新着商品・新着情報配信
  2. Trigger Model(トリガーモデル):複雑なスコアリングは設定せず、
    ユーザーの特定行動ごとに次のステージへとシンプルに移行させる。
    <例>定期的にクーポンを配信し、DLしたらセール招待を送り、刈り取るなど
  3. Concierge Model(コンシェルジェモデル):ユーザーの属性行動ごとに細かくスコアリングし、
    まるでコンシェルジェがついているような個別対応をデジタルで実現。
    ユーザーの購買意欲促進につながりやすいが、最も難易度が高い。
    <例>メールを開封(3点)し、URLをクリックしてHPへ流入(5点)し、
    2分以上滞在(8点)、料金ページを見たら(5点)、次のステージへと移行させる

 そして、上記のモデルの中でも、コンシェルジェモデルから取り組もうとするマーケターが多いことに問題があると安部氏は指摘する。

 「コンシェルジェモデルは難しい分、設定していることへの満足感が高い。しかしそこに罠があって、こだわりすぎた結果、運用にのらないケースをよく見てきました。結論として、まず着手すべきはリテンションモデルからなのです。簡単なキャンペーンのPDCAを高速で回しながら、徐々に運用の精度を上げ、最終的にコンシェルジェモデルできめ細やかな運用を目指すべきです」(安部氏)

今後は「マーケティングプラットフォーム」が主流に

 最後は「Special content」、MAのキャンペーンで利用するコンテンツ設計に関する「S」だ。コンテンツ設計で陥りやすいのは、ありがちで訴求点が定まっていないものになってしまうことだという。そうならないよう、安部氏はコンテンツ作りに役立つ独自メソッド「essence(エッセンス)」を紹介した。

 「これらの要素が入ったコンテンツは、ユーザーに響く可能性が高いです。マーケターは“どういったコンテンツを作るか”考えるのではなく、“ユーザーに響くコンテンツは何か”を考えなければなりません。徹底的に反応率にこだわりましょう」(安部氏)

 ここまで、安部氏は3つのMAにおける問題解決策を提示した。そして「これらの原因はMAに特化したツールを使っていること」と同氏は語る。

 「MAのみならず、ログの解析やA/Bテスト、SFAなどマーケティングに関わる機能をワンプラットフォームで使えることが、これまで挙げてきた課題の解決に大いに役立ちます。統合型マーケティングという言葉が流行ってから数年が立ちましたが、提供されているツールもソリューションも分断されてしまっているのが実態です。

 一方、我々が提供する「B→Dash」は、マーケターが求める機能を全て取りそろえ、データも一元管理できるマーケティングプラットフォームです。まさに統合型マーケティングをクラウドで実現できる、まだまだ新しい概念のソリューションです。このようなソリューションの導入により、CPAの最適化にとどまらず、LTVで顧客を捉えることができ、全体最適のマーケティングが実践できます」(安部氏)

 安部氏は最後に「今後の潮流は『マーケティングオートメーション』から『マーケティングプラットフォーム』へと変わっていく。分断されたツールを用いて局所最適なマーケティングをする時代から、ワンプラットフォームのソリューションによる全体最適な統合型マーケティングをする時代へ転換しつつある」と語り、講演を終えた。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2016/04/19 10:00 https://markezine.jp/article/detail/24194

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