ワンタグ機能とクローラーがマーケターの負担減に
このように、DFOではなくDFMを導入することによる手離れはマーケターにとって大きなメリットになる。今後、データフィードを使った広告配信チャネルが増えていくのにあわせ、同社も続々とチャネル数を増やしているが、DFMなら1つのデータをマスタデータとして登録しておけば、すぐに各チャネル用に変換できる。さらに、Gyro-n DFMであればワンタグのソリューションも持っているため、チャネルが増えても自社サイトをいじることなく簡単に配信できるという。
「例えばCriteoのタグは、従来であればお客様自身がカスタマイズして設置しなければならなかったのですが、ワンタグであればその必要はないので、とてもご好評いただいています」(川田氏)
また、本来フィードを作るには商品の価格や製品名などの情報を収集・整理する必要があるが、同社のDFMでは、それすらも必要ないという。同社はクローラーを活用し、サイト上の商品情報から自動でデータフィードを作成するという。さらにクロールは毎日行われるため、フレッシュなデータを維持し、それを各チャネルにあわせて配信するところまでサポートしているのだ。
画像の細かい選別で掲載商品増やした「music.jp」
具体的に好評だった企業事例を尋ねたところ、エムティーアイが運営する音楽・動画・書籍を配信する総合サイト「music.jp」が挙がった。music.jpではコミックを配信しており、その広告として表紙画像を各媒体に表示させている。しかし、媒体によっては画像に厳しいレギュレーションが設定されており、掲載NGとなる表紙画像も非常に多いという。例えば、プロレスマンガの表紙画像は、肌の露出があるためNGとなってしまうなど、コミックの内容としては掲載OKでも、表紙画像で掲載NGとなるケースが出てきてしまう。
「このような場合、細かい画像チェックでの振り分けができないと、その画像を含む大きなカテゴリーごと配信対象からはずさなければなりません。Gyro-n DFMではレギュレーションに合わない画像を内容と照らし合わせて細かくチェックすることができるようになったため、配信対象となる商品の幅が広がったのではないかと思います」(川田氏)