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MarkeZine Day 2016 Autumn レポート(AD)

人工知能で変わるクリエイティブ 博報堂アイ・スタジオが目指す人対ブランドのコミュニケーションとは

3つの観点からプロトタイプを開発

 博報堂アイ・スタジオが立ち上げたCreative AI研究所では、人工知能を「人の機能をコンピュータが代替・強化するための技術」であると捉えている。

 その考え方に基づき「会話の代替」「表現の創出」「コミュニケーション」という3つの観点で取り組んだプロトタイプが3つあると北島氏は紹介してくれた。

 プロトタイプの1つ目は、「会話の代替」がテーマの「Pechat」。Pechatとは、ぬいぐるみにつけることができるボタン型のBluetoothスピーカー&マイクだ。スマートフォンからテキストや音声を操作して、Pechatをつけたぬいぐるみにおしゃべりさせることができる。子どもの世話をぬいぐるみが補助するといった使い方を想定している。

 その他にも「表現の創出」をテーマとして、韻を踏んだ歌詞を機械学習によって自動生成させる「人工知能ラッパー」や、ディープラーニングによって物体が何かと認識させて、その物体にまるで魂が宿ったかのようにさまざまな「コミュニケーション」を取れる「PLUS ANIMA」など、人工知能を活用した新しい表現やコミュニケーション、そして会話の在り方を示唆するプロトタイプが紹介された。

 北島氏は、これらのプロトタイプの紹介を通して伝えたいことがあったという。

 「私が考える人工知能の特性は、対象物の概念を自ら取り出すことができ、そこからさらに新しい表現を生み出すことができることです。それを使って創造的なコミュニケーションができると、もっと直感的で深い体験や理解ができるのではないかと思っています」(北島氏)

 そして最後に北島氏は、そういった最適なコミュニケーションをクリエイティブ発想で設計し、より深い体験を提供するにはどういったテクノロジーが必要かを今後も考えていきたいとし、戸嶋氏にバトンタッチした。

地球上のすべての人が活用できる人工知覚プラットフォームに

 実際に人工知能をビジネスの中で活用しようと考えるなら、現状では人工知能のプラットフォームを使うのが一般的だ。

 「Microsoft Cognitive Services」という人工知覚プラットフォームを持ち、博報堂アイ・スタジオがAI研究の一環として連携する日本マイクロソフトは、具体的にどのような技術を提供してくれるのだろうか。同社の戸嶋氏は、最初にマイクロソフトの企業ミッション「Empower every person and every organization on the planet to achieve more. (地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を掲げた。

戸嶋氏画像
日本マイクロソフト株式会社 パートナービジネス推進統括本部
クラウドプラクティス開発推進本部 プラクティスデベロップメントプロフェッショナル
戸嶋一葉氏

 WindowsやOfficeに代表される製品も、言語や知覚を越えて地球上すべての人に利用してもらえるよう開発されている。当然、Microsoft Cognitive Servicesもそうであるべきという考えなのだ。くわえて戸嶋氏は、マイクロソフトが数十年の研究開発により生み出した、聴覚や視覚といった知覚、言語、知識、および検索技術を使った事例動画を紹介した。


 社員が直面する課題に対し、AIや機械学習のテクノロジーが「サングラス」「スマートフォンアプリ」というインターフェイスに姿を変えて、社員の手助けをする。これは、遠い未来の話ではなく、現在ある技術で実現できているプラクティスなのだ。

 Microsoft Cognitive Servicesでは、同社のクラウドサービスMicrosoft Azure上でさまざまなAPIサービス(Web API)を公開している。

 一例を挙げると、画像を認識して何の画像なのかをカテゴリー分けして人の顔であればそこから性別や年齢を判定する「Computer Vision API」、人の顔を自動認識して似た顔の照合やカテゴライズする「Face API」、長文の自動サマライズや、使用されている単語のネガティブ/ポジティブ判定などが可能な「Text Analytics API」など、多くのAPIがすぐに使える状態で提供される。

 これらのAPIを、要件に合わせて組み合わせることで、先に紹介した人工知能連動デバイスやアプリケーションを生み出し世に出すことができるのだ。

代表的なチャットBOT「りんな」

 女子高生AIのコンセプトを持つチャットBOT「りんな」もマイクロソフトが開発したものだ。通常のアシスタント的なチャットBOTの場合、ユーザーの質問に対して直接な回答しかできない。しかし、りんなの場合はコミュニケーションを重視した回答(会話)になる。

 例えば「明日は晴れるかな?」という質問に、通常のBOTなら「明日は晴れです」など、できるだけ客観的な回答をしようとする。一方、りんなの場合は「どこか出掛ける予定でもあるの?」「雨だったらこういうところに行こう」など、コミュニケーション重視の回答が返ってくるのだ。

 デジタルマーケティングに活用する、人工知能連動アプリやチャットBOTは、Microsoft Cognitive Servicesやマイクロソフトの機械学習の技術を組み合わせることで、実現できるという。マイクロソフトでは博報堂アイ・スタジオとの協業の中で、今後、このようなチャットBOTサービスに注力していく考えだ。

 また、同社では画像解析やディープラーニングなどの高負荷の処理が多い人工知能サービス向けに、GPUインスタンスサービスをAzure上で提供している。「自社で高価なハイスペックマシンを用意しなくても、クラウドサービスを利用すれば必要なときのみハイスペックなコンピューティング環境の高度な人工知能サービスを存分に活用できるようになる」と戸嶋氏が同サービスの利点について説明し、講演を締めくくった。

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この記事の著者

小島 高広(コジマ タカヒロ)

フリーライター。B2BセールスプラニングやSFA設計/管理に携わってきた経験を生かし、マーケティング、IT関連を中心に執筆活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2016/11/10 10:00 https://markezine.jp/article/detail/25407

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