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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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カスタマージャーニー研究プロジェクト(AD)

「仕事探し?とりあえず、リクナビ派遣」無意識に選ばれるサービス目指す、リクルートジョブズのメール施策

行動の変化から興味・関心を察しCVR130%改善

 さらに一歩進んで、ユーザーのサイト内の行動やメールへの反応をもとに一人ひとりに異なる情報をメールで送信する施策も実施している。

 「従来はスケジュールに基づいた一括かつ画一的なメール配信をしていました。メールには内容や訴求点の異なる多くのテンプレートが用意されていて、どれかがカスタマーに刺さってくれると良いな、という状況でした」(古舘氏)

 そこで、行ったことがユーザー一人ひとりの興味関心を探ることだ。具体的には、テンプレートは同じものを利用し、テンプレート別の開封やメール内リンクのクリックといった様々な行動ログをユーザーごとに蓄積。独自のロジックでスコアリングを行った。

 「メールに興味のある情報があるか否かで行動は変わります。カスタマーの興味度が高いテンプレートを類推して、カスタマーそれぞれに適した情報を配信できるようにしました。その結果、CVRは130%改善されました」(古舘氏)

ニーズに合わせるだけでないOne to Oneの実現へ

 今後は潜在的にモチベーションが高い人にも情報を届けることにトライしたい、と古舘氏。現在はニーズが顕在化しているユーザーに対して適した情報を提供しているが、それでは十分ではない。そこで、わかりやすいアクションをとってはいないが情報を届けることで行動を開始する層を見つけ情報を届けるべく、いくつかの指標で重み付けをしながら最適なメールの配信設計を模索中だ。

 「その瞬間のデータだけ切り取っても、カスタマーのモチベーションはわからない。ジャーニー全体を踏まえて、時系列でカスタマーの気持ちの変化を捉える必要があると施策を通して気づきました。今はメール内容のパーソナライズに留まっていますが、今後はメールの配信数や種類もパーソナライズして、よりカスタマーのためになるOne to Oneコミュニケーションを実現して情報を届けたいですね。一口にカスタマージャーニーといっても、カスタマーは一人ひとり違うはずですので、より追求していきたいと考えています。また、単にカスタマーのニーズに合わせるだけでなく、サービス提供側だからできることも含めて、「働く」をサポートできればと思います」(古舘氏)

カスタマージャーニー研究プロジェクトチームのコメント

加藤:リクルートジョブズさんのお話を伺うと、仮説構築から実行までのスピード感と施策テストの柔軟性が、デジタルマーケティングにおいて重要だと認識できます。当初想定しているペルソナやカスタマージャーニーはあくまでも仮説です。そこをMarketing Cloudの鉄板施策を応用しつつ展開することで、スピード感のあるPDCAを実現している。
試行錯誤のPDCAサイクルが早いので、結果につながるスピードが従来のマーケティングと比べて何倍も早まっていると感じます。マーケティングを担当されている方には、特にこの点が参考になるのではないでしょうか。

押久保:リクルートジョブズさんといえば、LINEとの取り組みなど率先してテクノロジーやデータの活用に取り組んでいる印象です。「ECサイトで“鉄板施策”といわれる施策を、派遣サービスに置き換えて考えてみた」という発想は言われてみればなるほどと感じますが、大概はなるほどで終わってしまうもの。それを即実行する行動力がすばらしいと感じました。
「無意識のうちに選ばれる」は、まさに最近よく聞く言葉で今後多くの企業にとって大切な考えと言えるのではないでしょうか。

カスタマージャーニー研究プロジェクトとは?
「カスタマージャーニー」、顧客の一連のブランド体験を旅に例えた言葉。デジタルやリアルの接点が交差し、顧客の行動が複雑化する中、「真の顧客視点」に立って、マーケティングを実践する重要性が増してきました。
カスタマージャーニーに基づいたマーケティングの必要性は、その認知が進む一方で、「きちんと“顧客視点に基づいたシナリオ”を作成し、運用できている企業はまだまだ少ない」多くのマーケターに意見を聞くと、そのように認識されています。
今回、押久保率いるMarkeZine編集部とセールスフォース・ドットコム マーケティングディレクターとして、各企業とジャーニーを研究してきた加藤希尊氏を中心に、共同でカスタマージャーニー研究プロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは、「顧客視点のマーケティング」における成功例を取り上げ、様々なアプローチ方法をご紹介していきます。その他の成功例はこちら

リクルートジョブズのPDCAを加速させるテクノロジーをチェック!

 無意識に選ばれるサービスになるべく、仮説構築からテスト・評価を柔軟にスピーディーに繰り返し、着実に結果を出しているリクルートジョブズ。その実現を強力にサポートするMarketing Cloudは、具体的にどのように機能しているのでしょうか?

 セールスフォース・ドットコムのサイトではMarketing Cloudの製品デモ動画を見ることができます。記事とあわせてぜひ、ご覧ください! 動画はこちらから

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この記事の著者

加藤 希尊(カトウ ミコト)

チーターデジタル株式会社 副社長 兼 CMO
広告代理店と広告主、BtoCとBtoB両方の経験を持つプロフェッショナルマーケター。WPPグループに12年勤務し、化粧品やITなど、14業種において100以上のマーケティング施策を展開。2012年よりセールスフォース・ドットコムに参画し、日本におけるマーケティングオートメ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/05/10 12:00 https://markezine.jp/article/detail/26192

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