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統括編集長インタビュー

「やればわかるそのインパクト。やらない理由はない」ネスレ日本、ブランドセーフティーを積極推進

業界横断で評価基準となる数字を

押久保:今後について先ほどブランドセーフティーへの取り組みを強化していかれるとお話しいただきましたが、その次に実現していきたいことはありますか?

村岡:PMPの精査です。そのためには、まずホワイトリストを整理していくことが重要です。今はまだ感覚的にホワイトリスト、PMPを決めてしまっていると感じているので、そこにきちんと定義を作っていきたい。

 アドベリフィケーションの分野で求めることとしては、業界横断で評価の基準となるノーム値を作って欲しいと思っています。たとえばアドフラウドの率は実際にやってみると時期によって全然違っていましたので。

山口:日本だと年末と3月にアドフラウド率が増えますね。インプレッションが配信後に増えれば増えるほど、需要との兼ね合いでニーズが増えていく分、それを補うようにインプレッションが増えていくケースがあります。なので配信経路や媒体によっては、その時期だけ20~30%不正インプレッションが上がることはありますね。

村岡:そうしたことがあるのでノーム値ができると、今が良い状態かどうかがわかりやすくなりますし、市場も健全になってくると思うんです。

 あとはコストですね。VCPMが業界スタンダードになって、見られているものだけにお金を払う、そういうことがスタンダードになれば、コスト面も見合ってくるように思います。

デジタル広告市場の健全な発展に向けて

押久保:デジタル広告市場自体、一定規模の市場になってきていますし、ユーザーが触れる機会も増えているので、これからの発展のためにも健全な市場を作っていかなければならないタイミングですよね。

村岡:クライアント側としても、健全化できるような仕組みを作るサポートをしていきたいと思います。

富田:運用型広告に対する立場としては、今後お客様からの要望というのはより細分化していくことが予想されます。なのでしっかりとオペレーションしていくことはもちろん、先述したように自動化できるところはそれを実現するプログラムを用意することが課題だと思っています。

 さらに広告主のニーズに応じ、人の手を介在させた運用も合わせた上で、そのプログラムをお客様独自のテーラーメイドものに仕立てていく。そのような役割を、代理店、デジタル広告運用部門は担っていくべきだと感じています。

山口:弊社としては、お客様が広告出稿する上で求めている、ブランドの認知度やコンバージョン増といったベーシックな部分をデジタルで実現するために、ソリューションを活かしてもらえればと考えています。

 今回のネスレ日本さんの事例は、まさにデータを使ったことによってブランド認知度が上がり、リーチが増え、媒体社にとっても良いメディアに予算が寄っていった、Win-Winな関係が生まれた好例です。こうした仕組み、案件を増やしていくことによって業界全体を良い方向に進める一助になっていきたいです。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/09/05 08:00 https://markezine.jp/article/detail/26937

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