ポイント2:MAベンダーからどんなサポートを受けられるか、把握しておく
次のポイントは、MAベンダーがどのようなサポートメニューをそろえているのか、事前に確認することだ。
「従来のMAベンダーでは、環境構築やデータ連携のフェーズにおいて、基本的にシステム側で決められたパッケージに基づいて実装します。よって、お客様がもともと持っているデータの形式がそのまま使えず、お客様側で改修を加えなければならなかったりします」(是枝氏)
また、その後のトレーニングも、eラーニングのような汎用的な形で提供されることも多い。マーケターはシステムにあわせていくうちに、MA導入という手段が目的になってしまう。
一方、チーターデジタルは、基本的に導入企業が持っているデータ形式に、CCMP側の設定をチューニングすることでスムーズなデータ取り込みや連携が行える。
また、導入企業によってやりたい施策や使いたい機能は千差万別なので、汎用的なトレーニングは実施せず、導入企業の要望や参加者のスキルレベルにあわせた形のトレーニングをオーダーメードで提供する。
さらに運用フェーズでも、一般的なMAベンダーは有償支援が多く、無料でもサポート対応時間に制限がある場合が多い。そうなると、「この機能はどう使うのか」「この設定で合っているか」といったちょっとした問い合わせがしづらくなり、結果ツールを活用しきれなくなってしまうという。
「チーターデジタルは、導入時・運用時におけるサポートはすべて無償で提供しています。さらに、小さなお問い合わせだけでなく、より高度なことをスピーディーに進めたいという状況でも、社内にプロフェッショナルサービスとしてコンサルティングやクリエイティブ制作、運用代行の専門チームを用意しており、それらを包括的なサービスとして提供することもできます」(是枝氏)
ポイント3:外部ステークホルダーを極力集約する
一般的なベンダーの場合は、ツール提供と導入プロセス、そして運用のプロセスにおいて、それぞれ支援する会社が分かれるケースも少なくない。複数のプレーヤーが登場することでコミュニケーションコストが増大することのマイナス面については意識しておいたほうがいいだろう。チーターデジタルであれば、ツールの導入から運用まで1社で支援を受けられるようになっている。
MA運用を加速させる2つのポイント
MA導入時のポイントに続き是枝氏は、同社が実際にクライアントのMA運用を成功させるために支援している2つのポイントについて、事例を交えながら紹介した。
- 多角的な視点での施策実施提案
- 実際の運用を加味した要件定義
ポイント1:多角的な視点での施策実施提案
是枝氏が例として挙げたのは、ECと実店舗を展開するアパレル企業だ。ユーザーがブランドや商品をお気に入り登録しておくと、買い忘れ通知メールを送ったり、値下げ時や在庫が少なくなった時にお知らせメールを送ったりする施策を実施してきた。それぞれの施策は高い効果があるが、さらに効果を最大化するためにはどうすればいいのかというのが課題だった。
既存施策の改善の場合、普通であればクリエイティブや配信のタイミングを調整したり、別のチャネルで配信したりするが、チーターデジタルはまるで別の観点での提案をしたという。
「既存の施策に対してはまったく手を入れず、新たな施策を一つご提案しました。それは『お気に入り登録をもっとしませんか』というシンプルな内容の促進メールです。高い効果が出ている施策にテコ入れしたところで出てくるビジネスインパクトは微々たるもの。であれば、そこに誘導する母数を増やすほうが、短期的に売上が上がりやすいだろうと予想したのです」(是枝氏)
チーターデジタルの狙いは的中し、全体の売上向上が実現した。ビジネス要件定義からクライアントとともにプロジェクトを進めてきたので、本来達成したい「全体の売上向上」という目的を多角的に分析した施策提案ができたのである。
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