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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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定期誌『MarkeZine』デジタルクリエイティブの作法

ブランドメッセージの根源に立ち返り、コミュニケーションで広げる

適切なリスクを取って、広げる

――クライアントのニーズをつかむために意識していることがあれば教えてください。

 クライアントによって変わりますが、デジタルコミュニケーションに対する期待感がすごく高い場合は、まず事例をお見せして、それをもとに議論することもあります。たとえば事例の好き嫌いといった表面的な質問で潜在的なニーズを探りつつ、本当に伝えたいメッセージは何かと探ってみることはよくあります。

――クリエイターと企業のマーケターが仕事をする際に意識しておくべきことはありますか。

 徹底的な議論が大事かなと思っています。特にデジタルでは、ミッションやゴールの話よりも先にデジタルありきという手段の話になりがちなので、そもそもなぜデジタルにするのかを考えることが大事な作業だと思っています。

 もう1つ大切なのが、適切なリスクの取り方です。ある程度のリスクを取らないとデジタル上の広がりは起きないので、そのリスクがどの程度のリスクなのか、クライアントに何度も相談します。盆栽をAI化する『Bons-AI』でも、盆栽をある種改造するという行為が失礼にならないかという話もあり、盆栽のカルチャーを調べるべく盆栽園に行って取材をするなど事前調査を入念に行いました。時間と根気を使ってリスクを調べて、最終的にクライアントから理解と合意をいただくことが、クリエイターと企業のマーケターが一緒に仕事をしていく上で重要な点ですね。

グローバル、そしてサステイナブルなコミュニケーション

――最後に、今後の展望について教えてください。

 デジタルコミュニケーションの良いところは、一度でもオーディエンスや消費者、ターゲットといった「情報を届けたい人たち」と仲間になることができれば、国境を越えたコミュニケーションも簡単になるという点です。日本には世界に通用する会社が数多くあるので、この魅力的な特徴を活かし、国境を越えたコミュニケーションに貢献していきたいと考えています。

 また、サステイナブル(持続可能)なコミュニケーションをもっとやっていかないと、と思っています。やり方が目新しくて、おもしろいデジタルクリエイティブは確かに注目されやすいのですが、今後本当に求められていくのは、コミュニケーション自体が自律的にずっと続いていくようなキャンペーンやクリエイティブだと思っています。これを「コミュニケーションの生態系」と呼ぶ人もいますが、キャンペーン自体がいろんな人を巻き込んで、成長していくイメージです。デジタルならではの魅力なので僕もそうしたクリエイティブを作っていけたらおもしろいなと思っています。

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この記事の著者

大木 一真(オオキ カズマ)

モジカク株式会社 代表取締役。株式会社サイバーエージェントに新卒で入社し、Webメディア「新R25」の立ち上げにディレクター兼編集職として参画。Webマーケティングを手掛ける株式会社AViC(2022年7月に東証グロース市場へ上場)の創業期に参画し、執行役員を務める。2019年1月にBtoBサービスやSaaSの導入事例の制...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/26 15:30 https://markezine.jp/article/detail/29746

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