SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

Twitterプロモーションの最新動向を追う(AD)

消費者の想いと会話を引き出す仕組み作りで過去最高の売上 エスティ ローダーのTwitter活用に迫る

売上は過去最高に、購入意向も飛躍的にアップ

 キャンペーンによって、「ダブル ウェア」の売上は過去最高に達し、ツイートのボリュームも2016年に700件、2017年900件、2018年2,200件と、爆発的に増える結果となった。

 「ソーシャルリスニングをしていると、キャンペーン後の製品名の言及数というのが非常に増えています。こちらから直接コミュニケーションしていないお客様であっても、『ダブル ウェア』という製品を会話の中に入れていただけたのだと感じています。Twitterの施策で認知拡大に成功したことで、ユーザー同士の会話にも登場してくれるようになったのではと考えています

 加えて、キャンペーン実施後に行った調査結果を見ると、“崩れないファンデーション”と聞いて「ダブル ウェア」を思い浮かべると答えた人の割合が増えており、機能価値の認知をさらに伸ばすことができたことがわかった。また、購入意向も飛躍的に伸びたことから、実際の売上への貢献もあったと考えられる。

 さらにデパート購入層だけではなく、普段はECやドラッグストアなどの利便性を優先したチャネルで購入する人たちの認知および購入意向も上がっており、今後のポテンシャル層も生んだと言える。

 一連のキャンペーンを通じて、宮下氏はTwitterの活用について次のようにまとめた。

 「2018年の施策で、マスメディアと同等のリーチ獲得と、セグメントで細分化したコミュニケーションの両方を実現できることがわかりました。ユーザーの会話力を中心とした購入意向への寄与と他プラットフォームとの連携も叶ったことから、今後はさらに使い方を工夫して、マルチに活用したいですね」

相手に語ってもらえるクリエイティブとは

 また、宮下氏にTwitter活用を通して学んだポイントをきいたところ、「“モーメント”を捉えることが非常に重要」だと語る。これまで広告を配信する場合、クリエイティブやターゲティングは顧客属性をもとに考えがちだった。しかし、実際にアプローチするその瞬間は、企業の予想と違うモードになっているかもしれないのだ。

 「Twitterのアプリアイコンをタップする瞬間、ユーザーがどういう気持ちでいるのか。その時起こったおもしろいことをシェアしたいと思っているかもしれないし、何か検索したいのかもしれないし、なんとなく情報収集をしたいのかもしれない。モーメントに合わせた配信面や配信タイミングには今後も工夫の余地がありそうです。私たちの届ける広告がユーザーにとってベネフィットのあるものでないと、受け入れられないどころか、マイナスに捉えられかねません」

 また、クリエイティブ制作についても学んだ点があったと語る。2018年の施策でターゲットの中に『野外フェス好きな女性』を設定していた。しかし、野外フェス好きの女性の中には、おしゃれと音楽を楽しみたいタイプもいれば、メイクが崩れてもいいからとにかく音楽を楽しみたいタイプもいることが反応から見えてきた。特に後者の場合、ユーザーに“寄り添ったメッセージ”のつもりが“押し付けのメッセージ”になるかもしれない。

 そのため宮下氏は、クリエイティブに少し幅を持たせることで、Twitter利用者が自身の体験を振り返ったり、自分ごと化して考えたりと自発的に会話をしやすい余白を設ける工夫を心がけることが必要だと感じているという。

 「たとえば選択肢から回答できるカンバセーショナルカードは、こちらの言いたいことをなんとなく言いながらも、最終的にはお客様が選べるので非常に有効でした。そのようにブランドからのメッセージを一方的に伝えるだけでなく、生活者の想いや会話を引き出せるようなコミュニケーションを考えていきたいですね」

 最後に、宮下氏の今後の展望を聞いたところ、他の商品でも同様の施策を展開していきたいとTwitter活用に意欲的だった。

 「Twitter利用者の会話と影響力の大きさというのを今回のキャンペーンで感じました。私たち発信のコミュニケーションだけでは、できることに限界があります。今後は、より多くのお客様に自ら語ってもらえるベネフィットをブランドから発信していくことで、お客様とのエンゲージメントをさらに深めていきたいと思います」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
Twitterプロモーションの最新動向を追う連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/01/23 13:52 https://markezine.jp/article/detail/29788

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング