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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』デジタルクリエイティブの作法

生活者の想像を超え共感をつかんだとき、広告でないものが広告に

生活者の想像を超えるクリエイティブを

――クロックスのキャンペーンでも、ARを用いていますね。

 「撮れ〜る!アドベンチャー」という、ARにゲーミフィケーションを取り入れた事例です。クロックスを試し履きした状態で巨大なサイネージの前に立つと、目の前に等身大の自分が映し出され、フットセンサー上で足踏みをしてゴールを目指す、というアトラクションです。クロックスは、試し履きをすると購入率が上がるというデータがありまして、キャンペーンもいかに試し履きをしていただくかをゴールとしていました。ターゲットが小さい子どもやファミリー層のため、大型ショッピングモールの店舗で実施しています。

 ARはスマホゲームなどに用いられるイメージが強く、手の平のなかでは体験したことがある方も多いと思いますが、よりマクロな、普段の世界の中にARを忍び込ませるMR(複合現実)的な観点を入れて、日常と非日常の境界が曖昧になる“グレーゾーン”を体験していただくことを意識しました。このように、一般的なARやVRのイメージを超える違いや新しい要素を付加していくことをいつも心がけています。

人の共通する感情を追求し、世界に通用するコミュニケーションを作りたい

――今後、最新技術をマーケティングに取り入れるにあたり、マーケターが気を付けるべき点はありますか。

 伝えたいメッセージ、抱えている課題の本質がどこにあるのかを捉えていないと、デジタルを使う意味合いは薄くなってしまうと思います。デジタルであることが目的になってしまうと、課題解決にはつながりませんし、私自身もそうならないように気を付けています。

――最後に、これから取り組んでみたいことについて教えてください。

 JNTOのように、海外市場をターゲットとした日本企業やクライアントとの取り組みが増えていることもあり、日本だけでなく世界にも通用するコミュニケーションを実現したいと考えています。

 個人的な気づきですが、日本国内での成功事例や戦略が海外では通用しないケースがあると実感しています。日本の市場はコミュニケーションのきめ細やかさは素晴らしいと感じる一方で、それは発信者と受信者の間で価値観や文化、風習を共有できているが故だと感じています。海外でも通用するコミュニケーションに昇華させるためには、そこから俯瞰して、人間であれば誰しも共通する本質、信念、感情などを突き詰めていくことが必要です。そうした意識を常に持ちつつ、いつも刺激を頂けるチームメンバーやパートナーたちと力を合わせていきたいです。

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マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/29973

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