2年前から「テレビCM」を見直し
――始めに、東京個別指導学院のマーケティング戦略について伺えますか?
早川:塾事業における生徒募集のプロモーションは、入学・進級シーズンの「春」と、最終学年が受験シフトに切り替わる「夏休み前」が二大ピーク時期となります。プロモーション施策としては、テレビCMや交通広告、折り込みチラシ、塾比較サイトへの広告出稿などを展開してきたのですが、2年前、テレビCMをやめてWeb動画に切り替えました。
――テレビCMを完全にやめるとは、思い切った決断ですね。なぜでしょうか?
早川:テレビCMの限られた時間枠では、当塾の価値を伝えられないと感じたためです。東京個別指導学院は、「顧客満足度」調査では高評価を確立しているにも関わらず、「塾名の純粋想起」は業界4、5番手と知名度が低いという課題がありました。Web動画は時間枠を気にせず自由にクリエイティブを作れるので、塾名を歌で伝える動画や、講師インタビュー、個別指導中の生徒と講師の「リアルなやりとり」を描いた動画などを展開しています。
中高生の塾選びでは「認知」がそのまま「決定」につながる
――では、今回のプロモーションにおいて「GIF」を採用されたのはなぜでしょうか?
早川:Web動画の取り組みによって、東京個別指導学院の認知度は徐々に上がってきていたのですが、保護者への訴求に比べ、実際に塾に通う中高生へのアプローチが不足していると感じていました。
春募集に向け、プロモーションに何か新しい切り口を加えたいと思っていた時、GIFMAGAZINEが手がけるGIFの存在をたまたま知り「塾に通う中高生の年代に受けそう」と直感し、採用することにしました。
――保護者ではなく、「中高生」をターゲットにしたのですね。
早川:はい。塾選びは保護者主導のケースも多いので、ダブルターゲットではあるのですが、中高生に身近なTwitterでGIFを投稿することにしました。
塾選びを「認知~決定」というファネルで見た時、保護者は「認知」の段階で当社が4、5番手にあったとしても、その後のコミュニケーション段階を経て、最終的な「決定」段階では当社をお選びいただけるというケースも増えています。しかし、中高生は最初に認知した塾にそのまま決めてしまうという傾向があります。そのため、今回のプロモーションでは、中高生に対する「認知」の部分を強化することにしました。