購買意欲が高いときに届けることで、広告を役立つ情報に
――広告の内容や掲出方法などによっては、ユーザーにマイナスのイメージを抱かれてしまう場合もあります。「ミュゼマーケティング」において、気をつけていることはありますか。
木村:広告のご依頼をいただいた段階で「ミュゼのお客様に合うものか」「信頼できるサービスか」といった観点で精査させていただいています。
また店舗での訴求に関しては、その場で商品の販売を行っているわけではないので、お客様は「今すぐ買わなければならないのではないか」というプレッシャーを感じることはないはずです。さらにスタッフが自分で使った感想を基におすすめしているため、嫌悪感を抱かれにくいのではと考えています。
――確かに、おすすめのポイントを直接聞ける上に、検討する時間もとれるというのは嬉しいですね。
木村:そうですね。加えて、スタッフへの親近感や信頼も大きいのではないかと思います。通常、全身のお手入れは1時間~1時間半かけて行うのですが、その間に会員様が何をして過ごしているかを聞いたところ、「スタッフと会話している」という方が半分以上を占めていました。親近感のあるスタッフからすすめられた商品であれば、興味をもってもらいやすいと思います。

さらに、「お手入れが終わったら何をしますか」という質問に対しては、「洋服・コスメなどの買い物」「日用品の買い物」という回答が60%を超えています。購買意欲の高いタイミングで届けられた広告なら、「有益な情報だ」と感じてもらいやすくなりますよね。
「ミュゼ発」という付加価値を加えたPRを
――ミュゼマーケティングそのもののBtoBマーケティング施策についても教えてください。
木村:オウンドメディア運営には力を入れてきました。クライアント企業様にミュゼとの取り組みやその効果を話していただいたり、話題のマーケターにお話を聞きに行ったりして、インタビュー記事にまとめて掲載しています。
また、会員様へのアンケートから明らかになったF1層のインサイトをまとめたコラム記事なども掲載していますね。こういった情報が女性向けマーケティングを考える方々のお役に立ち、延いてはミュゼマーケティングに興味をもっていただければと思っています。
――最後に、今後の展望をお聞かせください。
木村:大きな目標は、「お客様に寄り添って心と身体をきれいにしていく」というミュゼの思いを守りながら、お客様にもクライアント様にも有益な情報の発信をしていくことです。クライアント企業様が届けたい情報やサービスに、「ミュゼから」という付加価値を加えてPRしていきたいと思っています。
具体的な動きとしては、デジタルサイネージへの設備投資とデータ拡充を進めているところです。デジタルサイネージが動画広告をベースとしたひとつのメディアとなるよう取り組んでいます。
また、ミュゼでは企業間のアライアンスを強化し、共同の取り組みを模索していこうという動きがあります。ミュゼマーケティングも、プロモーション支援に加え、より幅広いサービスを提供できるようにしていきたいです。