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食シーンを拡大してブランドを強固に 森永製菓「inゼリー」の戦略とは

森永製菓から1994年に発売された「inゼリー」(当時は、「ウイダーinゼリー」)。パウチ容器に入ったゼリー飲料という特徴を持つ同商品は、「10秒チャージ、2時間キープ」という強烈なキャッチフレーズとともに忙しい朝やスポーツ時に手軽に栄養補給ができると消費者に受け入れられていった。発売から26年目を迎えた今もなお、定番商品としてトップシェアの座を保っているが、その裏には時代や消費者の変化に合わせて食シーンを拡大し、ユーザーの裾野を広げる活動を続けたブランドの努力があった。

※本記事は、2019年6月25日刊行の定期誌『MarkeZine』42号に掲載したものです。

発売26年目を迎えたトップシェアブランドの軌跡

森永製菓株式会社 健康マーケティング部長 佐藤 実(さとう・みのる)氏
1992年森永製菓入社。調査室にてマーケティングリサーチを担当。1996年12月からマリーやムーンライトなど森永ビスケットのマーケティングを担当。その後、チョコボール、ハイチュウ、ダースなどのお菓子主要ブランドやinバーのマーケティング担当を経て、2016年4月よりinゼリーのマーケティングを担当。2018年4月より現職。

――はじめに、「inゼリー」がどのようなブランドか、ご説明いただけますか。

 ブランドコンセプトは、「いつでもどこでも、短時間で小腹が満たせてエネルギーや栄養素が補給できるゼリー」。簡便性と栄養補給というベネフィットを兼ね備えた商品になっています。また、パウチ入りゼリー飲料というものを世に広め定着させ、市場を築いてきたブランドだと考えています。

――消費者の中には、元の商品名「ウイダーinゼリー」から“ウイダー”の略称で呼ぶ人も多かったと思いますが、なぜ商品名を変更したのでしょうか?

 現在森永製菓では、成長分野の1つとして健康分野を掲げているのですが、「inゼリー」はその代表的ブランドとして位置付けています。そのため、森永ブランドであることを強調することを目的として変更しました。

 元々当社が健康事業に参入することになった際、お菓子・甘いもののイメージから離すためにアメリカのウイダー社と提携し、国内でアスリート向けのプロテインパウダーなど販売していたため、「inゼリー」もウイダーブランドを使ったというのが始まりですが、開発当初より、スポーツに限定されたものというよりは、幅広い方々の健康維持に役立てたいとの想いで作った商品でありました。

 確かに「ウイダー」と呼ぶお客様も多くいましたが、どうやらそれは他社製品を含むパウチゼリー商品の総称みたいな形で使われているようで、どのようにブランドが識別されているかを調べてみると、「in」の文字や、銀色のパッケージやその形状で認識されていることがわかりました。同時にそこが我々の知的財産であることがわかり、商品名を「inゼリー」に変更することに決めました。

――最近のコミュニケーションやクリエイティブを見ても、スポーツ以外の様々なシーンで飲んでほしいというメッセージが伝わってきます。どのようなコミュニケーション戦略を取られているのでしょうか。

 確かにスポーツの現場の声から生まれた商品ですが、そこで得た知見を活かして作りつつも、多くの人のニーズに応えられるものとして販売してきたので、スポーツに特化していたわけではありません。「inゼリー」が持つ「いつでも・どこでも・短時間で」の特徴に加えて、栄養素別の商品ラインアップも増やしつつ、いろいろなニーズやオケージョンに対応できるものとしてやってきたと考えています。また、発売から長い年月の中で、お客様側が自発的に食シーンを見出してくれることもありました。

――そうした様々な食シーンに対応するため、どのような施策に取り組まれたのでしょうか。

 我々のほうでも細かいコミュニケーションを設計しています。“短時間で食べられる”“いつでもどこでも摂取できる”“ゼリー状になっていて飲みやすい”“栄養素が取れる”という4つの要素を掛け合わせながら、「スポーツ」「忙しい朝」といったシーンを主軸に置いて様々な施策を行ってきました。

 他にも、インフルエンザや風邪など体調が悪いときや、妊婦さんがつわりで食欲がないときなど、「食欲不振」になった際の栄養補給としてのアプローチや、栄養素別のニーズに合わせた訴求を用意しました。

――多くのシーンに対応できるブランドだと、その分どこにフォーカスするべきか、各コミュニケーションに対する投資のバランスに悩みそうですが、いかがでしょうか。

 どのコミュニケーションに軸足を置くかは、非常に重要だと思っています。食欲不振の需要が増えても、主軸に置いている時短簡便やスポーツでの需要は落としてはいけないですし、ブランド全体の見え方というのは非常に気にしています。

 基本的には元気な方が前向きに健康を維持するために飲むという、アクティブなブランドイメージを持ってもらえるよう、コミュニケーションを設計していますね。

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意識するのはシーン別と次世代のユーザー育成

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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