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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

ニューロマーケティングでさらに深める顧客理解

アース製薬が脳波×VRで挑んだ感覚の定量化/ニューロマーケティングは顧客の無意識にどこまで迫れるか?

感情に寄り添ったマーケティングを実現へ

――一連のお取り組みを振り返っての感想を教えてください。

小野里:今回目指していたのは「脳波をこの先どう使っていくか」という可能性を探ることでしたが、その道筋が見えてきたのが大きな収穫です。

 それでだけでなく、この結果を商談で話題にしたり、弊社の方針発表会でお伝えしたりと、しっかり活かすことができているのも嬉しい点です。こういった調査結果を提供することで、新商品ではないアイテムにも、より関心をもっていただけます。

川瀬:事後的なアンケートではなく、商品を利用しているまさにその瞬間に着目し、明確な数値を出せたことにも、大きな価値があると思います。

吉澤:こうした取り組みによって、人の心に寄り添ったマーケティング活動が可能になるはずです

 ファンクショナル・ベネフィットとエモーショナル・ベネフィットという言葉があるように、マーケティングにおいては、まずは機能面を定量的に測定し、その上で人の感情にどのような影響を与えるかを検討する場合が多いのですが、今回はニューロマーケティングを通じて、エモーショナル・ベネフィットを直接確かめるアプローチができました

――ニューロマーケティングに取り組みたい、というマーケターへアドバイスをいただけますか。

小野里:まったく新しい取り組みであることを意識し、社内の関係者に、「私たちはこんなことを考えています」「実施したところ、こんな結果が出ました」という共有をまめに行うようにしていました

 ニューロマーケティングの事例は、少しずつ表に出始めています。そうした事例を自社に当てはめたらどうなるかを考え、提案をしていくと良いのではないでしょうか

新堂:ニューロマーケティングについて説明するときには、「心の見える化」をキーワードにしてきました。社内・社外問わず、知らない方がイメージしやすいように伝えていくことが重要だと考えています。

――最後に、今後の展望を教えてください。

小野里:新しい手法を自社に取り込めたということは、今後につながる大きな一歩だと捉えています。今回は商品の効果測定に使いましたが、プロモーションなどの他分野にも使える手法ですので、第二弾、第三弾の調査も進めていきたいです

吉澤:従来の調査手法にテクノロジーが重なることで、新しい答えが見えた例です。これからも、アース製薬さんはもちろん、様々なクライアント様に対して、人の感情を起点としたマーケティングのお手伝いをしていきます。

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この記事の著者

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/09/24 07:00 https://markezine.jp/article/detail/31904

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