※本記事は、2019年9月25日刊行の定期誌『MarkeZine』45号に掲載したものです。
広告営業から「攻めの広報」へ
株式会社eStream 代表取締役社長 高井里菜(Rina Takai)氏
2014年にサイバーエージェントへ新卒で入社後、CyberZに配属。スマートフォン広告の営業を経て、広報職に。eスポーツ事業の広報立ち上げを担い、攻めの広報として同事業の成長に貢献。2017年には、サイバーエージェントグループの全社総会にて「最優秀ベストスタッフ賞」を受賞する。2018年4月より、eStreamのオンラインくじサービス「eチャンス!」の事業責任者に。同年10月から、現職。
――まずは、広報時代のお話から聞かせてください。
実は、元々広報になりたかったわけではなかったのです。2014年にサイバーエージェントに入社した私は、急成長する子会社CyberZへの配属を志望し、スマートフォン広告の営業になりました。それから1年ほど経ったとき、代表の山内(CyberZ代表取締役社長・サイバーエージェント常務取締役 山内隆裕氏)から、「広報を任せたい」と声をかけられたのです。当時の私は、広告営業としてもっと成長したいと考えていました。ビジネスの最前線で、バリバリ働きたいと望んでいたのです。そのような考えもあり、“広報とはバックオフィスでみんなを支える立場”というイメージが強く、最初は抵抗を強く感じました。しかし、山内からの「広報も事業責任者。攻めの広報になって欲しい」という強いメッセージに心を動かされ異動を決意し、私自身も広報に携わる中で、徐々に「広報は営業に似ている」と感じるようになりました。広告営業の役割は、クライアントのサービス価値の本質を理解してユーザーに届けることが仕事でしたが、広報は「自社の市場における価値」を世の中に伝えることが仕事です。表現の手法が幅広く自由度も高いことから、広告営業の仕事以上に裁量の大きい仕事であると気づき、今までにない広報の姿を作ることへの挑戦を決意しました。その決意が、事業部が挑戦しやすいブランドイメージを作っていく「攻めの広報」につながったのです。