「マーケット感覚」を鍛えるために意識している3つのこと

キャリアサマリ
一橋大学卒。在学中、ベンチャー4社で新規事業立ち上げなどに携わる。VMware(外資系IT企業)で新卒初のテクニカルトレーナー職。ビビッドガーデンでマーケティング統括、ビジネスサイドの管掌。
現在の業務
こだわり農家・漁師のマーケットプレイス「食べチョク」のマーケティング戦略全体を設計。インハウスでの広告運用、ソーシャル運用、オウンドメディアの編集、商品ラインアップの企画と管理など、各種施策の展開を担当。また、ビジネスサイド全体のマネジメントも兼務。
顧客になりきること、「良いもの」に触れること、アウトプットの場を意図的に多く用意すること、以上三点を意識しています。
誰よりも顧客になりきる
サービス運用者はともするとプロダクトに見慣れ、一般の感覚とずれてしまいがちだと考えているため、私は「徹底的に顧客になりきること」を重要視しています。私たちは「食べチョク」という、生産者から直接食材を買うことのできるオンラインの直売所を運営しています。その主なお客様が主婦層ということもあり、日々主婦向けの雑誌を読み、専用のSNSとメールのアカウントを用意し、顧客の価値観にできるだけ近づくように、毎日様々な情報に触れています。また、実際に顧客と対面する場をできるだけ設け、ズレが生じていないか常に注意しています。
「良いもの」に触れる
各業界で事情は異なるにせよ、愛されるサービスやプロダクトには、何か要因があると考えています。それぞれのマーケットで受け入れられている要因を分析することから、日々多くの示唆を得ています。まったく別の業界であっても、注目を集めているものは一度使ってみるようにしており、そこへの投資は惜しんではいけないと考えています。また、そのサービスを使うであろう顧客層を考え、彼らのどのようなペインを解消することで、そのサービスが愛されているのか、常に想像してみるようにしています。
アウトプットの場を意図的に多く用意する
日々業務では高速でPDCAを回すことを求められていますが、一方で、「試すことのできないもの」も多いと思います。私は、本業とは別に図書館を都内に立ち上げたり、アプリのローンチや運用を手伝ったりしています。冒険をしたいときや、「食べチョク」のお客様にはマッチしないであろう施策があるとき、そちらで試すことができる場合があります。経験に勝る成長はないと思うので、とにかくアウトプットの場を意図的に多く設定し、マーケットからのフィードバックを受けるようにしています。
「マーケット感覚」を鍛えるために意識している3つのこと

キャリアサマリ
2011年より船井総合研究所の戦略コンサルティンググループにて、中長期経営計画策定、新規事業戦略立案、ビジネスDDに従事。その後、リクルートマーケティングパートナーズで教育分野の新規事業立ち上げに従事した後に、フロムスクラッチ入社。
現在の業務
CMOとして「b→dash」の中期計画策定、タレントを起用したクリエイティブ企画・推進、プロモーション/ブランディング構築、カンファレンス企画・推進、各種キャンペーンを始めとしたマーケティングコミュニケーション企画・推進に加え、コーポレートコミュニケーション、アライアンス推進などに従事。
書籍や有識者との会話によるインプットももちろん意識しているものの、多くの人が実践している内容と差異があまりないと思います。そこで、ここでは違う観点から日々意識していることを記載します。
積極的消費
「なぜあの商品が売れているのか」「なぜ流行っているのか」は、自身が消費し、体験して得た「感情価」と、その消費体験を論理的に言語化することによって、自分なりの解が生まれます。よって、流行っているものや話題になっていることは、積極的に消費・体験しにいくことを心掛けています(例:New Openのレストランや、新しいパレードが発表されたディズニーランドなど)。そのような体験をしたときに、「自分だったら、もっと~~する」という代替案の立案も行います。そうすることで、日常の体験がある種のトレーニングとなります。
インタビュー
友人・知人とプライベートで会話するとき、「なぜその洋服を買ったのか」「どこで買ったのか」「どういう経緯で知ったのか」「類似商品もある中で、それを選んだ理由は何か」「買う直前、何を思っていたのか」などをひたすら聞いています。自身が消費体験できない女性向けの商品・プロダクト(コスメ・美容など)は、特に深掘りして聞いています。またSNSへの投稿についても「なぜこの店・商品を投稿したのか」についても聞くことで、自分だけでは知りえない体験やユーザーストーリーに触れることができます。
数字遊び
飲食店や小売店に入ったら合っているか合っていないかはさておき、客層、客数、単価、坪面積、商品数などを考え、店舗売上を予想します。その店に近い業界の知人がいれば実際に話を聞いてみたり、上場している企業であればIR資料を見て、売上を店舗数で割り1店舗あたりの売上高を見て答え合わせしています。「数字の感覚」は非常に重要で、時になかなかデータに表れない現象を捉え、打ち手を講じることができるようになります。