日本でも個人情報の保護に関わる法規制の強化が進む中、データマーケティングを支えてきたCookieの利用が制限され始めています。高い精度でのターゲティングを可能にしてきたCookieは、元はブラウザを識別するIDだったものが、いまでは3rdパーティにおいても個人を特定しうる情報となってきているからです。
自社でデータを持っていない見込み顧客に効率よくメッセージを訴求できる方法としてCookieが偏重されてきましたが、これからのマーケティングはGoogleやApple、Facebookなどが提供してきたCookieが利用できなくなることを前提としなければなりません。「ポストCookie時代の到来」において、各企業やマーケターはどう立ち向かえばいいのでしょうか。定期誌『MarkeZine』第52号(2020年4月号)で特集します。
定期誌『MarkeZine』とは?
定期誌『MarkeZine』は1年間の定期購読で、毎月1冊、トレンドテーマの特集を中心にマーケティング業界の潮流や識者が注目するトピックをお届けしています。
- 先進的な企業の経営判断を追体験できる
- 競合企業の事例やキーパーソンの考え方がわかる
- マーケターが実務で成果を出せるノウハウを学べる
特集「ポストCookie時代の到来」
一般社団法人MyDataJapanの常務理事で、DataSignの代表取締役社長である太田祐一氏は、データ活用がユーザー主導へと移行していくと強調。企業が個人に合わせた商品をレコメンドする際も、まずユーザーに自身のデータを提供するかどうか判断してもらうことが前提になるといいます。本誌では、なぜCookie利用が制限されることになったのか、各企業がメディアを運営してデータを収集する時代になるのか、これからどんな見通しを持ってデータマーケティングを推進すればいいのかを解説してくださいました。
チーターデジタルの副社長でCMOの加藤希尊氏には、ポストCookie時代に持続的成長を果たす勝ち筋について解説していただきました。加藤氏は顧客自身から提供される趣味嗜好や購入意向などのゼロパーティデータを活用し、ロイヤルティマーケティングを行うことが必須だと説きます。たとえば、どの顧客層がどんな選好を持つのかがわかれば、新規顧客の定着を目的とする施策やロイヤルティの高い顧客にアップセルを促す施策を行えるというわけです。
Cookieの利用制限が大きな影響を与えることはない、と話すのは西武ライオンズの事業部部長である吉田康治氏。元々ファンの声をしっかり聞いて施策に組み入れてきたことがその理由です。インタビューでは企業が顧客を管理するCRMではなく、「顧客による関係性の管理」であるCMR(Customer Management of Relationships)の考え方をうかがい、KPIとしてNPSを最重要視している理由を尋ねました。
定期誌『MarkeZine』第52号ではこの他にも、巻頭インタビューにグリーンハウスグループでDXを推進する伊藤信博氏が登場。「人の感情」をデータとして収集し満足度向上へつなげる同社の取り組みについて取材しました。
定期誌について詳しく知りたい方は、ぜひ特設ページをご覧ください!