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定期誌『MarkeZine』巻頭インタビュー

「ブランドはもっと自由でいい」 テクノロジー×コミュニティで日本のモノづくりを盛り上げる

 元Facebook Japan代表の長谷川晋氏がMOON-Xを創業、第一弾のプロダクトとしてクラフトビールブランド「CRAFT X」を立ち上げている。創業3ヵ月の2019年11月には10億円超の資金調達を完了し、目下第二弾となるスキンケアブランドのリリースを控える。「日本のすばらしいモノづくりのつくり手、消費者、そしてブランドのWin-Win-Winの関係を構築したい」という長谷川氏、そしてブランドのグロースを担う田中昭行氏に取材をしたところ、“エキサイティング”という言葉が何度も飛び交った。同社が目指す、コミュニティを介したブランド構築とは。

※本記事は、2020年5月25日刊行の定期誌『MarkeZine』53号に掲載したものです。

日本のモノづくりを体現するブランドを提供

【写真左】MOON-X Inc.Head of Growth 田中昭行(たなか・あきゆき)氏
同志社大学理工学部数理システム学科卒。多変量解析を用いて京都市の旅館・ホテル倒産の因子分析を研究。2012年に楽天入社、事業戦略・マーケティングを担当。2014年末からCriteoでMidMarketSalesの立ち上げに参画し合計150社以上の中小企業の売上増加支援。2016年にFacebook Japanへ転職し、国内最大手のEC企業を担当。3年間で広告売上を5倍以上に伸ばし、大手ECサイトのFacebook経由の売上を40倍以上に成長させる。

【写真右】MOON-X Inc.Co-Founder, CEO 長谷川晋(はせがわ・しん)氏
2歳から9歳までアメリカ、シアトルで育つ。京都大学経済学部卒、体育会ハンドボール部主将。2000年に東京海上火災入社、法人営業担当。P&Gで10年間、Pampers・Gillette・Braun・SK-IIなどのマーケティングおよびマネジメントを統括。その後、楽天の上級執行役員としてグローバル17ヵ国および国内グループ全体のマーケティングを管掌。2015年Facebook Japanの代表取締役に就任、在任中にInstagramはMAU810万から3,300万に。2019年8月にMOON-X Inc.を創業。

――長谷川さんは昨年Facebook Japan代表を退任されて2019年8月に起業、意外にも“モノづくり”に真正面から挑戦されています。まず、これまでのキャリアからなぜ起業に至ったのかをうかがえますか?

長谷川:元々、いつか自分でビジネスを興すことは決めていました。何らかの軸をもって転職してきたわけではないですが、結果的に、僕の中ではすべての経験が今につながっています。P&Gでは、いいブランドや製品は人々の生活を豊かにする大きなパワーがあると実感し、楽天ではネットでモノが売れていくことの可能性を知りました。Facebookでは、Instagramも含めて情報発信のあり方が変わる中で、プラットフォーム上で生まれるコミュニティの持つ価値や意義を強く感じました。

 MOON-Xでは「日本のモノづくりとテクノロジーの融合」を掲げて、コミュニティを通したブランド構築を志向しています。テクノロジーを通してつくり手と消費者、そしてブランドのコミュニティを育てて、皆がWin-Win-Winになる関係を築いていきます。

――田中さんは、Facebookを経てMOON-Xにジョインされた形ですが、ここまでの経緯は?

田中:大学では数学や統計学を学んでいて、当時から「数字を通して人の心を変える仕事をしたい」と思っていました。楽天でマーケティングリサーチとマーケティングを担当し、Criteoを経てFacebookで主にクライアントのEC支援をする中で、次第に自分で事業側としてチャレンジしたい気持ちが強くなって。その折に長谷川からMOON-Xの構想を聞いたので、元々の自分の思いともまさに合致してすぐに参画したいと心が決まりました。

 僕の役割はデジタルマーケティング統括として、ブランドの認知からグロースのすべてを管轄します。つくり手の会社さんにヒアリングして伝えるべきことを考えたり、消費者のコミュニティづくりも範疇ですね。MOON-Xにはクリエイティブを統括するクリエイターやエンジニア、広報PRやサプライチェーン担当もインハウスでいるのですが、彼らと密にやり取りして進めています。

長谷川:今、兼業のメンバーも入れて7名です。規模拡大も意義あることですが、僕は少数でスケールするビジネスをつくるのがエキサイティングだと思うので、僕が各領域でプロだと思うメンバーで日々向き合っています。同時に、まだない楽しさや幸せを提供するにはリラックス感も大事なので、家族的な雰囲気を求めてオフィスは一軒家を探しました。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長 1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケター向け専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2015年、副編集長に就任。2016年、定期誌『MarkeZine』を創刊し、年間契約者向け有料サービスを開始。編集業務と並行して、出版社・ウェブメディアの新しいビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プラ...

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