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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZineプレミアムセミナー

リアルな顧客接点が激減したニューノーマル時代でも変わらないBtoBマーケティングの本質

顧客事例の多様な展開で顧客の「知りたい」に対応する

 ここからは、聴講者から事前に寄せられた質問の中で、関心の高かったBtoBマーケティングの戦略/組織/リードジェネレーションについて、佐藤氏と中東氏がディスカッションしていく。まずは、「BtoBマーケティングのこれからの戦略」だ。

 佐藤氏は、2011年にGoogleが提唱したZMOT(Zero Moment of Truth)を例に挙げ、「オンラインによる情報収集後に購買行動へ移るのは、個人だけでなく法人も同じ」と話し、顧客の購買行動の理解が重要であると訴えた。

出典:講演資料より

 とある調査とによると、57%の法人が購入前に情報収集を行い、おもにWeb検索やベンダーWebサイトを活用している。つまり企業は、顧客が情報収集をはじめたタイミングで、役に立つ情報を、顧客との接点に配置し、見つけてもらう状態を作っておかなければならないのだ。「バイイングとセリングのプロセスを比較し、お客様の購買行動に合わせた発信をしないと、リードは増えない」と佐藤氏。

 これには中東氏も同意で、「ビジネスの本質は変わりません。変わっているのは、お客様とのコミュニケーションや手法、顕在化したニーズです」と、顧客の購買行動の変化を柔軟にキャッチアップし、企業側が対応を変えていくことを促した。

 続いてのテーマは、「BtoBマーケティングの組織」だ。ライトニングトークで話されたとおり、佐藤氏はマーケティングと営業の組織を整えてきた。そして自社内には、お客様事例コンテンツを制作する編集チームも置いている。制作した事例は、オウンドメディアに掲載するだけでなく、ダウンロード用のホワイトペーパーに加工したり、外部メディアの広告タイアップに利用したりと、様々なポイントに展開する。事例の外部メディア掲載は、獲得効率が高いことも特徴。同社のコンバージョンポイント353件のうち、実に6割がお客様事例に起因するものだという。ホワイトペーパーをダウンロードする際にメールアドレスを取得するため、その後も類似や業種別の事例を紹介したメールマガジンでナーチャリングを行い、リードへと繋げている。

出典:講演資料より

 さらに中東氏は、スタートアップや事例が少ない企業に向けた、オリジナルのハウツーを披露。詳細な事例も重要だが、まずはサービスを導入した企業のロゴ一覧をサイトに掲載しておくと、顧客の関心や信頼度が高まるという。契約書内に、事例作成のお願いを盛り込むことも効果的だ。また佐藤氏も、お客様事例の制作を依頼する際のレターを紹介し、マーケティング担当者がリードしながら、顧客視点の制作フローを丁寧に説明することで、許可が下りる率が高まることを明かした。

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ファーストステップはマーケとセールスのプロセス改革

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/07/29 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33881

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