SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2020 Autumn Kansai(AD)

キャズムを超えたデジタル消費――アナログ中心のセールスを展開してきた企業が知りたいMA活用の基礎

 「Get closer to Customers」をテーマに、11月20日に行われたMarkeZine Day 2020 Autumn Kansai。MAツール「SATORI」の公式販売パートナー、マーケティングユニットの代表・高畑氏が登壇し、シーンごとのMA活用事例や、MA導入を成功に導くための「4つの投資」などについて語った。

デジタルシフトをピンチと捉えるか、チャンスに変えるか

 今年6月に開催したMarkeZineDay 2020 Summer Kansai参加者アンケートで、最も関心の高いテーマに選ばれた「マーケティングオートメーション(MA)」。スピーカーの高畑氏が代表を務めるマーケティングユニットは、Webサイト構築からMA導入、人材派遣まで、月額定額制で企業のマーケティングを支援している。また、MAツール(以下、MA)「SATORI」の公式パートナーとして、2019年度の販売実績数1位を誇る企業だ。本セッションでは、高畑氏のMA導入支援の経験を基に、MA導入・活用のポイントが語られた。

 まず高畑氏は、コロナ禍にともなう環境変化とデジタルシフトについて触れた。2020年、多くの企業がテレワークやオンライン商談、ウェビナーの開催など、マーケティングやセールス活動のデジタルシフトを迫られた。しかしそれは、「コロナ禍で突然起きたことではない」という。

 「マイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏が決算発表で『この2ヵ月で、2年分に匹敵するほどのデジタルトランスフォーメーション(DX)が起きた』と述べましたが、今は既に起こっていた変化が加速している状態。つまり、イノベーター理論で言うところの『キャズムを超えた状態』です」(高畑氏)

キャズム理論とは、イノベーター理論における初期市場(「イノベーター」と「アーリーアダプター」)とメインストリーム市場(「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」)の間には、「キャズム」と呼ばれる深い溝(市場に製品やサービスを普及させる際に超えるべき障害)があり、この溝を超えることが市場開拓において重要だとする理論。
(タップで拡大)
(タップで拡大)

 中小企業を中心にセールス支援や講演活動を行う高畑氏は、コロナ禍以前、全国各地に出張していた。しかし、今年はそのほとんどがオンライン商談やウェビナーへ変わったと話す。世のデジタルシフトがうかがえるエピソードだ。

 また、オンライン商談の増加にともない「ジャケットなどのトップスの売れ行きは伸びたが、ボトムスは低調」という、ウォルマートの事例を紹介。「消費者の行動が変化しています。自社にとって、今の時代をピンチと捉えるかチャンスに変えるかは企業次第です」と続けた。

マーケティングユニット 代表取締役 高畑 欽哉氏
マーケティングユニット 代表取締役 高畑 欽哉氏

セールスと対面で話したい顧客はわずか12%

 では、企業はどのように変化するべきか。高畑氏は、BtoBバイヤーを対象に実施された調査結果を示した。本調査によると、セールスと対面で話したいバイヤーはわずか12%。バイヤーの71%は、オンラインや電話で情報を得るという。

(タップで拡大)
(タップで拡大)

 さらに別の調査では、多くのバイヤーがデジタルコンテンツを参考に、購入リストやベンダーリストを作成する結果が出ている。

(タップで拡大)
(タップで拡大)

 高畑氏は、「オンラインで情報を収集・選択するお客様が増えた今、セールスの役割も変わっています。セールスとコンタクトをとるときには、既に購入プロセスの終盤戦なのです」と、従来の営業スタイルに警鐘を鳴らす。続いて、このような状況の中で普及してきたインサイドセールスについて言及した。

 インサイドセールスとは、一般的に架電やメールなどの手段を用いて、非対面でのアプローチを行い、顧客の購買温度を高める役割をもつ。最適なタイミングで、実際に商談を行うフィールドセールスへと受け渡すセールス部隊のことを指す。高畑氏によると、既に米国企業では、セールス人員のうち約50%をインサイドセールスが占めているという。対して日本企業全体では11.6%、創業21年以上の企業では8.5%。老舗企業ほど新たなセールスのスタイルに対応できていない事実を突きつけた。

 「コロナ禍の前の状態に戻ることはない」と語る高畑氏。インサイドセールスを導入する基盤として欠かせない、MAの解説へと進んだ。

次のページ
マーケティングとセールスを結ぶ「MA」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
MarkeZine Day 2020 Autumn Kansai連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/02/02 10:00 https://markezine.jp/article/detail/35021

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング