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MarkeZine Day 2021 Spring

インナーとファンは表裏一体。ファンベースなひとたちと考える、これからの顧客との関係構築


 本記事では、2021年3月開催のMarkeZine Day Springで行われた「ファンベースなひとたちと考える、これからの顧客との関係構築」の模様をレポート。顧客とのつながり方の一つとして注目を集めるファンベースとは何か、そしてファンベースなひととして、マーケティングに取り組むヤッホーブルーイングの佐藤氏とスマイルズの花摘氏の取り組みが明らかになった。

ファンベースとは何か?

 本セッションでモデレーターを務めたファンベースカンパニーの津田氏は冒頭、「ファンベースとは何か?」について解説した。

株式会社ファンベースカンパニー 代表取締役社長/CEO 津田 匡保氏
株式会社ファンベースカンパニー 代表取締役社長/CEO 津田 匡保氏

 「ファンベースとは『ファンをベースにして、中長期的に売上や事業価値を高める考え方』です。ファンに喜んでもらう、もっと好きになってもらうことで、企業と顧客が一緒に成長していくことを目指します」(津田氏)

 津田氏によれば、「多くの企業の顧客と売上の関係はパレートの法則にのっとっている」という。同法則は、2割の顧客が売り上げ全体の8割を占めるというもの。必ずしもたくさん買ってくれる顧客が「ファン」とは限らないが、ファンの声や行動を傾聴・観察してファンが喜ぶ施策を打っていって支持基盤を固め、一人ひとりのLTVを高めていくことが大切だという。

 では、ファンとはどういった人を指すのだろうか。この疑問に対し、津田氏は以下のように答えた。

 ファンとは企業やブランドなどが大切にしている価値を支持してくれる人です。企業やブランドのミッション、理念に共感し支持しているから、そこの商品やサービスをずっと愛して継続的に使ってくれるのです」(津田氏)

 また、津田氏は「ファンは囲い込むものではない」と警鐘を鳴らす。ファンの感情に寄り添って、丁寧に関係構築をしていくのがファンベースの基本。ファンが嫌がることや期待を裏切るようなことは、ファンの支持基盤を失いかねない。

ヤッホーブルーイングにとってのファンとは?

 津田氏による解説の後、実際にファンベースなひととしてマーケティングに取り組む、ヤッホーブルーイングの佐藤氏とスマイルズの花摘氏が、両社の取り組みの現状を明らかにした。

 ヤッホーブルーイングの佐藤氏は、自社のファンを以下のように捉える。

株式会社ヤッホーブルーイング よなよなピースラボ(CRM設計・CXデザイン) 佐藤 潤
株式会社ヤッホーブルーイング よなよなピースラボ(CRM設計・CXデザイン) 佐藤 潤

 「私たちが持っている製品の機能や品質の良さに加え、会社の価値観や想い、スタッフの考え、ブランドの歴史などに共感してくれる方をファンと定義しています」(佐藤氏)

 そして、佐藤氏は「ファンの方との対話の中で、ヤッホーブルーイングに対する2つの好きが見えてきた」という。1つは製品が好きということ。そしてもう1つは、会社が好きということだ。佐藤氏も「この2つをしっかりとお伝えしていくことが大切」としている。

 2つ目の「会社が好き」な状態になってもらうために、企業やブランドのミッションをきちんと打ち出せている企業はそう多くない。しかし、ヤッホーブルーイングは社員一人ひとりがミッションを理解し、社外のファンやそのほかの人に向けて同社のミッションである「ビールに味を!人生に幸せを!」が伝わるよう、日々仕事に取り組んでいるのだ。

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この記事の著者

水口 幹之(ミズグチ モトユキ)

ライター・インタビュアー。取材、インタビューを中心に記事を執筆している。 ビジネス、働き方改革、地域活性、教育、書籍紹介など幅広い領域に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/06/08 10:20 https://markezine.jp/article/detail/36443

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