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COLUMN

消費者欲求の兆しをSNSから見出す、ソーシャルリスニング分析の勘所

 「消費者インサイトを探るためにTwitterやInstagramといったSNSに注目している」というマーケターは多いでしょう。しかし、日々大量に更新されるSNSの投稿から、手ごたえのある発見をするのは簡単なことではない、というのも多くの人が感じる本音です。消費者インサイト探索からのアイデア開発支援を手がけ、著書『「欲しい」の本質~人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方』等を持つデコムの大松孝弘氏が、ソーシャルリスニングによるインサイト探索において外してはならない「勘所」を紹介します。

「集める」データと「集まる」データ

 ソーシャルリスニングの本題に入る前に、消費者を理解するためのデータは現在どのようにして集められているのかについて、整理をしましょう。

 消費者データを集める方法は大きく2つのアプローチに分かれます。一つは、Active/Asking系と呼ばれる、データを集める方法です。もう一つは、Passive/Listening系で、集まってくるデータを使う方法です。

 これまで多く用いられてきたのは、データを集めるAsking系の方法です。リサーチャーを通じて主にアンケート等によってデータを集めることで、構造化されたデータが得られ、集計や分析が比較的容易である利点があります。しかしこれらのデータは、収集の過程でバイアスがかかる可能性があります。それ以上に問題なのは、収集する側が「聞いたこと」以外のことはわからないということです。

 これに対して、集まるデータを使うListening系は、リサーチを意識していない自然な行動や言葉が収集されます。従って得られるのは、非構造化状態の、ぐちゃぐちゃな生のデータになります。集計や分析はAsking系に比較すると非常に難しくなりますが、「想定外の発見」が得られるという大きな利点があります。言わば「お宝」が見つかる可能性が高い、ということです。

 ネットやデータの進化によって、このようなListening系のデータ収集が可能になりました。このListening系のデータを用いて行われているのが現在のソーシャルリスニングです。

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この記事の著者

大松 孝弘(オオマツ タカヒロ)

株式会社デコム 代表取締役 大手広告会社を経て、2002年デコムを創業。2006年に日本初のインサイトリサーチに関する書籍「図解やさしくわかるインサイトマーケティング」を上梓する。株式会社デコムは、設立以来、一貫してインサイトリサーチによるアイデア開発を提供。著書に『「欲しい」の本質~人を動かす隠...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/08/03 08:00 https://markezine.jp/article/detail/36845

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