マーケティング業界でも深刻な問題となっている人材不足とどう向き合い、どこに解決の糸口を見つけるか? また、ビジネスをリードできる強いマーケティング組織をいかに作っていくか? 各社の取り組みを探る本連載、第3回はJALでWebコミュニケーショングループを立ち上げ、同社のSNSコミュニケーションを築いてきた山名敏雄氏を取材した。ジェネラリスト育成が求められる環境で、いかにマーケターを育てるか? のヒントをうかがう。
※本記事は、2021年11月25日刊行の定期誌『MarkeZine』71号に掲載したものです。
キャリアパスの軸にジェネラリストの育成があるJAL、専門性の高いマーケターの育成はどのように?

日本航空株式会社 広報部 Webコミュニケーショングループ長 山名敏雄氏
新卒で日本航空に入社。自社システム開発のプロダクトマネージャー業務や、JAL ECサイトの企画・運営業務などに携わり、2016年4月より現職。JAL公式SNSアカウントの運営統括、企業サイト運営統括などを担当している。
私は入社以来、社内の基幹システムの開発や、成田空港での接客業務など様々な業務を経験し、2016年にWebコミュニケーショングループを立ち上げ、現在に至っています。パイロットや客室乗務員など一部の専門職を除き、JALではほとんどの社員が新卒採用で業務企画職と呼ばれる総合職で入社し、3年から5年のスパンで様々な部署をローテーションしていきます。このようなキャリアパスでは、専門性の高いマーケターの育成は簡単ではありませんし、進化の速いマーケティングトレンドを追いかけながらのマニュアル化は難しいです。
そこで私は、Webコミュニケーショングループの立ち上げに合わせて、各種のプロモーション支援を行うグループ会社のJALブランドコミュニケーション(以下、JBC)内にSNSチームを発足しました。JAL本体だけにSNSマーケティングのノウハウを残すのではなく、JBCと一緒に業務を行い、双方に知見を蓄積することにしたのです。
あわせて、ジェネラリスト育成の観点では、JALのキャリアパスにおいてWebコミュニケーショングループでどんな経験をしたか、どんなスキルを身につけたかが重要になります。ビジネス環境が目まぐるしく変わる昨今、新しいことを考えて実行に移すまでのスキルが特に求められていますが、社内にはルーティーン業務の遂行が最優先の部署もあれば、大きな業務の中の“ある一部分”を担う部署もある。どの部署にも重要な役割がある中で、Webコミュニケーショングループは、自分たちで企画を考え、実行するチャンスに恵まれているのです。
私たちのチームは、20代から30代の若手社員が中心です。若いうちに一気通貫で1つの仕事をやり遂げる経験があると、次の異動先でも視野を広く持って業務に関われます。マーケティング業務だけでなく、企画立案から実務までのすべてを体験してもらうことも、私が率いるWebコミュニケーショングループの役割だと考えています。
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マチコマキ(マチコマキ)
広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。
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