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PB刷新は“ファミリーマートのUX改善”だった!「ファミマル」を手掛けたGO小川貴之氏に聞く

2021年10月、ファミリーマートが新しいプライベートブランド「ファミマル」を発表した。ブランドコンセプトやネーミングの考案から、パッケージデザイン、リニューアル時のプロモーションまでを含んだ、大規模なプロジェクト。コンビニエンスストアは生活に密着した存在であることから、様々な配慮も求められる。同プロジェクトを担当したThe Breakthrough Company GOの小川 貴之氏、同社 代表の三浦 崇宏氏に、裏側を聞いた。

「使いやすく・選びやすく」から始まったデザイン

MarkeZine編集部(以下、MZ):「ファミマル」のプロジェクトを中心になって手掛けられたとうかがっています。初めに小川さんのことを教えていただけますか。

小川:多摩美術大学でグラフィックデザインを専攻し、新卒で博報堂に入社しました。5年ほど働き、その後はスタートアップ企業に転職しています。そのときから考えているのは、デザインという能力を使って経営に携わったり、社会を良くしていきたいということです。退職してフリーランスになったタイミングで三浦さんから声をかけていただき、いくつかキャンペーンや広告の仕事をさせていただいた後、社員としてGOに入社しました。

MZ:ありがとうございます。「ファミリーマートコレクション(以下、ファミコレ)」「お母さん食堂」から「ファミマル」へのリニューアルについては、SNS上にマーケターの考察も多くみられましたね。店頭に並んでいるパッケージがどのようにしてできあがったのか、気になっている読者も多いと思います。

「ファミマル」Webサイトより(以下、同)
「ファミマル」Webサイトより(以下、同)

小川:私は広告制作に加えてUI/UXの設計も手掛けているのですが、今回のリニューアルは、ファミリーマートのUX改善であるという考え方で進めました。

 まったく新しいパッケージをデザインするのはなく、使いやすさや体験をよりよくするさらに“ファミリーマートらしさ”をより伝わりやすくする。そのようなことを考えて、問題点を1つずつ解決していったんです。

 担当者と話をしたり自分で店頭を見たりする中で、たとえば「ここに商品名があると読みにくい」「ではどこに配置したら、手に取ってもわかりやすいか?」などと考えながら、デザインを作りました。

The Breakthrough Company GO Head of Art 小川 貴之氏
The Breakthrough Company GO Head of Art 小川 貴之氏

MZ:ファミマルの記者発表会でも、「どんな商品か一目でわかる」「お客様が選びやすいと同時に、店頭スタッフも陳列しやすい」といった説明がされていましたね。使いやすさに重きを置いたのは、なぜでしょうか。

小川:使いやすい・使いにくいということに、今は皆とても敏感になっていると思っています。スマホのアプリも、使い勝手の悪いものは、すぐにアンインストールされてしまいますよね。見た目がいいものはコモディティ化している反面、使いやすさについては、改善していく余地がまだまだあると思います。

 そのため、先ほどお話ししたような店頭でのストレスを解消し、「使い勝手がいいよね」「選びやすいよね」という感覚を持ってもらうことを通じて、「ファミリーマートはお客さんに優しいブランドである」というイメージを持ってもらうことをゴールとしていました。

ファミマらしさをパッケージで表現する

MZ:「ファミリーマートらしさ」を伝える、ということについてはいかがでしょうか?

小川:これまでもアイデンティティとして持っていたものの、お客様に必ずしも伝わりきっていなかった要素を、デザインを通じて伝えようとしました。それは「楽しくて親しみやすい」ということです。ファミリーマートはリニューアル前のブランドでも、「楽しい」ということを掲げていましたし、広告含め、キャンペーンなどでも楽しさをとても大切にされているんです。

 今回、すべてのパッケージで商品写真を丸くしたのですが、店頭に行ったときに、丸い形がぽん、ぽん、ぽん、と並んでいると、店頭が楽しくてにぎやかな感じになるのでは、という狙いがありました。

クリック/タップで画像拡大
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 デザインのコンセプトとしては、「F-universal」という言葉を掲げました。「ファミリーマートの考えるユニバーサルデザインは、誰にとっても(FAMILY)、楽しく(FUN)、わかりやすい(UNIVERSAL)ものになる」という意味なのですが、冒頭だけを読むと「FUN」になる、という仕掛けがあったりします。

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この記事の著者

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/12/13 08:30 https://markezine.jp/article/detail/37831

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