SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

特集:2022年の消費者インサイト

サステナブルをベースに、バリューを提供する

自社だけではサステナブルな社会にはならない

――御社が掲げるパーパス、「ビジネスの力で気候変動を逆転させる」に即したアクションを継続して取り組んでいるのですね。

 取り組みを続けてきたことで、2019年には温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させるカーボンニュートラルを達成することができました。これは、先ほどの取り組みに加え、従業員一人ひとりがなるべく公共交通機関を利用する、ペットボトルを使わないなどサステナブルな取り組みを行い無駄なことをしていないことにも起因しています。

 マイバッグの浸透など、少しずつ気候変動への対策につながるアクションが政財界で行われるようになっていますが、まだまだ対策できることはあると思っています。そのため、Allbirdsではパートナーシップの推進にも力を入れています。

 たとえば、Allbirdsが開発したサステナブルな素材に関する情報をオープンソース化して、他社に共有しています。これにより、様々な企業がサステナブルな素材を使った商品開発が可能になります。このようなパートナーシップの推進によって、社会の気候変動に対しより大きなインパクトを与えられると考えています。

サステナブルだけでは商品は売れない

――Allbirdsの商品を買われる方は「サステナブルであること」を理由に購入しているのでしょうか。

 サステナブルだから、だけで商品を購入いただくのは難しいと思います。オーガニックな野菜もおいしいから買われるように、Allbirdsのシューズもロゴなどが目立たずシンプルで使いやすいデザインや軽量なボディ、洗濯可能などの様々なバリューがあって、お客様に支持いただけています。

――サステナブル以外にきちんとバリューが提供できて、初めてサステナブルであることが活きてくるわけですね。実際に購入される方は、どういった方が多いのでしょうか。

 18歳から34歳くらいの比較的若い方が多いです。ITや広告業界など比較的意識の高いビジネスパーソンの方々や、ミニマリストの方の購入も目立ちますね。そして、コロナ禍の影響によりスーツで出社する必要がなくなったことで、ビジネスでもカジュアルでも使える黒色のシューズがとても売れています。

コミュニティマーケティングに注力

――現在Allbirdsで注力しているマーケティング施策について教えてください。

 今力を入れているのは、コミュニティビルディングですね。ALLGOODCOLLECTIVEというグローバルネットワークを展開しており、世界中の130名以上のアンバサダーをサポートしています。アンバサダーはサステナビリティや自然、ウェルネスに関する専門家の中からAllbirdsのブランドにフィットする方で構成しており、商品開発やマーケティング活動にもご協力いただいています。日本では現在ランニングアドバイザーでモデルの福内櫻子さんなどスポーツ業界の方を中心に5名の方と連携しています。福内さんとはSakura Dashersというランニングコミュニティを運営しており、ランニングの技術や楽しさ、ライフスタイルを心と体からよくできるアドバイスを行うイベントを開いています。また、SNSでの対話にも力を入れています。投稿に対するコメントなどは基本的にすべて反応し、お客様との会話を行うようにしています。

次のページ
2025年にはカーボンフットプリントの排出量を50%以下に

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
特集:2022年の消費者インサイト連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/01/26 07:30 https://markezine.jp/article/detail/38176

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング