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特集:2022年の消費者インサイト

サステナブルをベースに、バリューを提供する

 サステナビリティとビジネス成長は切り離されがちだが、サステナブルなブランドでありながら成長を続けているのがAllbirdsだ。Allbirdsは、シューズやアパレルを展開しており、製品開発の段階からサステナブルを軸としている。生活者のサステナブルに対する意識が高まる中で、ブランドとして取り組むべきことはなんだろうか。同社のマーケティングディレクターである蓑輪氏に話を聞いた。

※本記事は、2022年1月25日刊行の定期誌『MarkeZine』73号に掲載したものです。

サステナブルありきでビジネスをスタート

Allbirds合同会社 Marketing Directer 蓑輪光浩(みのわ・みつひろ)氏

 1997年NIKE JAPAN入社。ワールドカップ、箱根駅伝、NIKEiDをはじめとしたマーケティングに携わる。2008年にNIKE EUROPE赴任。2011年よりユニクロにて、錦織圭らトップアスリート契約、PR広告戦略、商品開発に携わる。2016年よりレッドブルに入社しフィールド・マーケティングを統括。2018年にビル&メリンダ・ゲイツ財団 プロジェクトマネージャー就任。2019年より現職。

――御社はサステナブルに重きを置いてビジネスを展開していますが、その背景について教えてください。

 Allbirdsは創業時からサステナブルを軸にビジネスを展開しています。共同創設者の一人である、ティム・ブラウンはニュージーランドの元プロサッカー選手で、自国のウールを使ったシューズを作りたいと考えていました。そして、もう一人の共同創設者であるジョーイ・ズウィリンジャーは、エコフレンドリーは素材の開発などに携わりながら、BtoC向けにエコやサステナブルなシステムを行いたいと考えていました。そんな2人の奥様が大学の同級生だったことをきっかけに、サステナブルなシューズを作る企業としてAllbirdsを設立しました。

――元々サステナブルなビジネスを行おうとしていたのですね。現在御社が行っているサステナブルな社会に向けた取り組みを教えてください。

 私たちは、製品開発の段階からサステナブルを中心に置いています。毎年春・夏、秋・冬のコレクションに関する発表会を社内で行うのですが、その際もサステナビリティのチームが新しい商品で環境負荷がどれだけ低減されているかを発表します。一般的なアパレルブランドでは、デザイナーやマーケターが出てきて商品やコミュニケーション戦略などについて語りますが、私たちはサステナビリティのチームも商品開発の中心となって行います。

 また、私たちはカーボンフットプリント(あらゆる温室効果ガスの排出量を、CO2の排出量に換算したもの)の計測にも力を入れています。資材調達から廃棄に至るまでのライフサイクルを5つの段階に分け、各段階での排出量を測っています。新製品を開発する際も、これらの数値に対しどれだけのインパクトがもたらせるかを計測しています。

 その他にも、羊が食べる牧草の成長を支える、その土を豊かにすることで大気中のカーボンの削減につなげる再生型農業や、再生可能な素材の開発などに取り組んでいます。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/01/26 07:30 https://markezine.jp/article/detail/38176

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