当たり前だけど、実は差別化になる!「ドキュメントとしての完成度」
MZ:今回は、封筒の宛名など外見部分に関するテストを実施されましたが、ターゲットに開封してもらえた後、資料請求やアポイント獲得など、次のアクションにつなげていくために重要となるポイントについても教えてください。
髙橋:中身の部分については、読み手の心理を理解して、情報の順番や置き方を考えながら文章を作ることが大切です。たとえばハイライトや下線、太字などを使って、そこだけ見れば概要がわかるようにし、興味をもっていただいたら、上から丁寧に読んでいただけるように設計する、などです。
また特に最近、お手紙を読んでいただいた方の感想として「ドキュメントとしての完成度」を評価いただくことが多いです。「改行が決まったルールでされている」「言葉の使い方が正しい」など、どれも当たり前に思えることですが、実際に私たちが手紙の送付元企業様から文章のドラフトをいただくと、日本語や論理構成が正しくないケースも実は多いのです。
髙橋:大手企業の上席は60から70代の方がほとんどですよね。そういった方々からすると、言葉や構成がしっかりしているだけでそれなりに良い印象を受けるようです。最近はCxOレターでアプローチする企業の数が増えていることもあり、信頼を得るという意味でドキュメントとしての完成度も大切な要素です。
MZ:送付後のフォローアップとしてお電話をするほうが、その後につながりやすいのでしょうか。
髙橋:リソースがあるならフォローのお電話はしたほうがいいですね。それは単純なテレアポというよりも、秘書さんに対して代表や取締役の方にお手紙をお渡しいただけるように促す意味合いがあります。弊社では、手紙が到着した翌営業日にお電話することを推奨しています。
「量」か「質」か、でカスタマイズ性を変えれば費用対効果は出せる
MZ:今回のテスト結果を踏まえ、改めてCxOレター施策を行ううえで意識すべきことやポイントをお聞かせください。
髙橋:まず大切なのは、施策の方向性を明らかにすることです。数を打って商談やリードを取りたいのか、それとも数を絞って質を高めたアプローチをしたいのかによって、やり方を分けて実施する必要があります。
できる限り取締役や代表に届くための工夫をすることが大切ですが、さすがに何百何千とカスタマイズすることは費用対効果から見ても不可能です。そのため数を打ちにいくのであれば、ある程度カスタマイズ具合は落としつつ、そのうえでできるだけ届ける工夫をしていくことが大切です。逆に質を高める方向性であれば、送付のタイミングや文面の1to1カスタマイズに工数を割くことで、費用対効果が見込めると思います。
MZ:最後に、CxOレター施策において御社が提供できる独自の価値について、お話しいただければと思います。
髙橋:冒頭でCxOレター施策を行う企業の課題としてお伝えした、「数が打てないから検証が難しい」を解決できるところに、弊社の価値があると思っています。
様々な業種・商材をお持ちのお客様の案件をまとめてお受けしているので、大量のデータをもとに改善策をご提示できますし、ある程度実験的に実施したり、最新の動向を把握したりすることができます。
また今回は外見部分のテストについてお話しましたが、中身の部分についてのテストも進めていきます。たとえば、差出人を代表者にするのか取締役にするのか、それとも部長クラスがいいのか。あるいは手紙のタイトルは何がいいのか、といったことを検証していく予定です。蓄積したデータとノウハウを活かし、今後も最短距離でお客様のCxOレター施策における最適解を提供していきたいと思います。