アイロボットジャパンは、施策全体でROAS目標の2倍以上の成果を記録
MZ:「Ichiba Dynamic - Facebook」を活用した企業は、実際にどのような成果をあげているのでしょうか?
小川:「Ichiba Dynamic - Facebook」をリリースしてから数ヵ月が経過しましたが、既に多くのお客様にご活用いただいています。中でも、アイロボットジャパン様はかなり早期から「Ichiba Dynamic - Facebook」を活用してくださり、高い成果をあげられています。
アイロボットジャパン様の主力商品であるロボット掃除機の商材特性上、リピートして購入するユーザーは少なく、新規ユーザーをいかに効果的に獲得できるかが重要な課題でした。そこで、通常のリターゲティングに加え「楽天スクリーム」のAIを活用したプロスぺクティングターゲティングを行い、フルファネルをカバーするキャンペーンを展開させていただきました。結果としては、施策全体で目標のROAS値に対して2.1倍、「楽天市場」の「楽天スーパーSALE」「お買い物マラソン」などのイベント期間だと2.6倍という非常に高いパフォーマンスが発揮されています(ROAS定義:クリック経由のみ、アトリビューションウィンドウは30日)。
興味深かったのは、「楽天スクリーム」のAIを活用したターゲティング配信です。オープンインターネットのデータを分析すると、ロボット掃除機のターゲットとして「ブログ関心層」が浮かび上がってきました。一見すると、高単価なロボット掃除機とブログ関心層には関連性がないように思えます。そのため、通常広告を運用する者の経験や感覚に基づくプランニングでは、なかなか提案されづらいターゲットですが、「楽天スクリーム」のAIを活用することで、こうしたデータに基づいたオーディエンス探索を行うことが可能となります。結果、ターゲットの単体ROASは目標値1.4倍と大幅に達成できたほか、直近2年間で対象店舗での購買実績がない方による新規購入率が93%となり、新規顧客の獲得という施策の目的も果たすことができました。アイロボットジャパン様の施策は、楽天が蓄積する消費行動分析データとAIソリューション、そしてMetaの精度の高いアルゴリズムを掛け合わせることで、カスタマイズ性の高い配信設計やプランニングができることを再認識した事例です。
ほかにも、商品のクロスセルやリピートを促すような配信も可能です。たとえば、あるスキンケアブランド様では、新規ユーザーの獲得を目的にトライアルキットの訴求を行った後、そこで獲得した新規ユーザーを対象に正規の商品を訴求しクロスセルを狙うといった施策を行いました。企業によって、EC事業で持たれている課題感は様々ですので、それぞれの課題や目的に応じてカスタマイズしながらご活用いただけます。
EC×SNSにあるチャンスを、広く日本市場にも届けていきたい
MZ:最後に、「Ichiba Dynamic - Facebook」の提供拡大に関して、両社から展望をお聞かせください。
大前:コラボレーション広告は、世界のマーケットプレイスにおいてかなり規模感の大きいプロダクトになってきています。マーケットプレイスとブランド双方にとって、欠かせない定常配信の一つという位置づけにもなっているので、「Ichiba Dynamic - Facebook」もそのような存在になれるよう、これから機能拡充を含め、楽天様との取り組みを深めていきたいと思っています。
そして、2023年は様々なアップデートを予定しています。たとえば、クリック最適だけでなく、CVやROASなど最終KPIに近い指標での最適化ができるよう、現在機能を開発中です。どんどん機能開発を進めていく計画ですので、ぜひ施策を継続しながら、パフォーマンスをモニタリングして、成果の良し悪しをご判断いただければと思います。
小川:「Ichiba Dynamic - Facebook」は、「楽天市場」にご出店いただいている店舗様のビジネス成長をアシストできる非常に効果的な広告ソリューションであるとともに、ユーザー様にとっても新商品を発見したり、お得情報をキャッチしたりなど、より良質な購買体験をFacebook/Instagram上で実現できるツールだと感じております。引き続きMeta様と協力し、「楽天市場」にご出店いただいている店舗様、ユーザー様の双方にとってwin-winな関係を構築できるよう、ソリューションのアップデートに努めてまいります。