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バレンタインのフードロス削減イベントが成功 クラダシが重要視した「参加の敷居を下げるライトさ」

フードロス削減に協力して客単価も向上

MZ:イベントを介してパーパスを伝えるために、どのようなオペレーションやクリエイティブにしたのかお聞かせください。

山口:ポップアップショップに関しては、いわゆるアイキャッチの視認性をいかに高めるかはかなり重要なポイントでした。すぐに目に入ってくるようにピンク色のパネルを最大B0サイズといった大きさで作り、1店舗につき4つほどは用意しました。

POP UP Shopの様子
ポップアップショップの様子

山口:これは非常に効果的でした。最初はお得な価格のチョコに興味を惹かれるのですが、購入後にパネルに気づき、「そういう取り組みなんですね」と理解して頂ける方が沢山いらっしゃいました。

 普通であれば、「チョコレートを少しお得に買えました」で終わるところが、パネルがあることで、バレンタインによりチョコレートのロスが出るという気づきや体験を当初の目的に通りに作れた成果は非常に大きかったと思います。

溝口:オンラインのクリエイティブについては、コピーが際立っているのでWeb広告でそれ以外の余計なことは言わないようにしていました。コピー1つだけを載せて興味を引き、流入先のページで意図を詳しく説明することを特に意識しました。そうすることで、よりライトな潜在層にリーチを目指しました。

Twitterの公式アカウント
KuradashiがFacebook広告で配信したバナークリエイティブ

大沢:さらにこのコピーは自分たちのパートナー企業の方々を守るという意味も強くあります。インパクトを重視して「おつとめ品」「わけあり品」だから安いといった商品に対してネガティブな内容の発信をしてしまうと、パートナー企業の方々のブランドを傷つけてしまう恐れがあります。コピーにはあくまでもポジティブなメッセージを込めるようにしました。

MZ:今回のイベントに対してのオフラインでの反響はどういったものがありましたか?

大沢:オフラインでご協力いただいた日本出版販売さんや大津サービスエリアさんをはじめ、協力して頂いた方々からも制作物に対しての反応が非常に良かったです。このキャッチコピーを見てやりたいと言って頂くことや、ご賛同頂いて参加して頂けることが多かったので、そこは大変良かったと思います。

 私たちの集客力が良かったことで、一緒に協力してくださる店舗の客単価が上がり、リピートも増えるという効果が出ました。このようにフードロス削減に協力した上で店舗自体の活性化にもつながったとメリットに感じてくださる方も多かったです。

一年のイベントを通して継続的な施策を目指す

MZ:今後の展望を教えてください。

溝口:一番はブランドパーパスである「みんなトクするソーシャルグッドマーケット」の実現になります。季節性商品のロスはバレンタイン以外にも一年を通して多くあります。そして、それ以外の理由でロスになってしまう商品も沢山あります。

 そんなフードロス問題を、どのようにポジティブな形にして伝えていくか、一年を通して継続した取り組みにできるかが課題でもあり、今後実現していきたいことになります。

山口:オフラインで実施する価値には、メッセージの伝わりやすさとリピートへのつながりやすさがあると思います。ですが、今実施しているポップアップは期間限定ということもあり、ノウハウがストックされていかないというところは課題だと考えています。

 季節性のロスの訴求のイベントなど、規模感をどのくらいの大きさにしていくかといった問題はありますが、5月下旬にはたまプラーザテラスに「Kuradashi」初の常設店舗のオープンも控えていますので、常設店として地域に根ざした店舗を作りあげていきたいです。“地域のお客様に愛されるクラダシ”になることを目指していきたいと考えています。

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この記事の著者

土屋 典正(編集部)(ツチヤ ノリマサ)

法政大学法学部を卒業。MarkeZine編集部に所属。

 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/03/29 09:00 https://markezine.jp/article/detail/41690

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