※本記事は、2023年3月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)87号に掲載したものです。
【特集】話題化で終わらない、Instagram活用
─ 学ぶと働くを循環させる。急成長のスタートアップ「SHElikes」に学ぶユーザー巻込型のインスタ活用
─ 利用者が求める情報は「映え」から「リアル」へ、クリエイターとコマースで変化するInstagram
─ 質の高いファン育成を第一に、ブレないブランディングを実践 GLASSAGEのInstagram戦略
─ CCIのD2Cブランド「HAUT」に学ぶ、認知~興味関心/購買フェーズでのインスタ活用のポイント
─ 販売員の投稿が“個”を捉える!通称「Bアポ」のInstagram
─ フォロワー数は165万超&約70名のインフルエンサーが活躍中!3COINSのインスタ戦略(本記事)
─ 常にワクワク・ドキドキを届ける、BEAMSの運用方針
─ 目指すは「ファンと一緒につくるアカウント」 よなよなエールのInstagram
─ InstagramはWebサイトと同じくらい重要な企業の受け皿に Instagram活用のこれから
Instagramはブランドのファン作りに寄与
Instagramの立ち位置・活用の目的:
第一に3COINSのファンを獲得・育成すること。これにより店舗やオンラインストアへの来店を促し、また顧客によるSNSでの情報発信・拡散にも繋げること。
──3COINSは、ブランドの公式アカウント(@3coins_official)に加え、「ショップインフルエンサー」と呼ばれる店舗スタッフの各アカウントからの情報発信にも力を入れられています。この戦略について教えてください。
現在、3COINSでは約70名のショップインフルエンサーが活動しています(2023年2月時点)。ショップインフルエンサーは立候補制で、実際に店舗で働くスタッフたちが自ら情報発信を行う形です。スタッフの雇用形態は問わず、本人と店長にヒアリングをした上で、活動用のアカウントを付与しています。
ブランドの公式アカウントからの情報発信と、ショップインフルエンサーによる情報発信とではその役割が異なります。公式アカウントは、商品カタログのような要素やブランド全体のキャンペーン、イベント、またフラッグシップストアに関する情報発信をする場。対して、ショップインフルエンサーのアカウントは、各店舗の情報や商品の詳細(使い方や使った感想など)を中心に発信する場です。店舗で勤務するスタッフという立場ではありますが、いち消費者として使用感や想いを発信することで、お客様により親近感を持っていただき、「この人がおすすめしているから買ってみよう。お店に行ってみよう」と思ってくださればと考えています。
ショップインフルエンサーの活動については、ベースのマニュアルはありますが、本部から発信内容を指示するようなことは基本的にはありません。各人がお客様に伝えたいことを自発的に発信しています。写真の撮り方や文字入れの仕方も自由ですが、だからこそ個性が必要です。
約70名いるインフルエンサーのうち、トップインフルエンサーと呼ばれる数名はフォロワー数が10万人近くいます。それぞれにファンが付いており、「〇〇さんの投稿を見て買いました」「〇〇さんに会いにお店に行きます」といったお声がけをいただくこともあるようです。Instagram活用の一番の目的は「ブランドのファン作り」ですので、まさにこの目的を達成できている施策だと思っています。