※本記事は、2023年3月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)87号に掲載したものです。
【特集】話題化で終わらない、Instagram活用
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動画に触れ、クリエイターから情報を得る場
──Instagramと言えば、かつては「映え」という言葉に象徴されるように静止画を楽しむ場所のイメージがありました。現在の利用者はInstagramに何を求めてどのように利用しているのでしょうか?
そもそもInstagramは家族や友人といった大切な人との距離を縮め、趣味や関心にまつわるコンテンツを楽しみ、大好きなこととつながるプラットフォームです。
現在の使われ方には2つのポイントがあります。1つ目は、利用者の生活に密着していること。2つ目はビジネスとつながれることです。実は利用者の90%がビジネスアカウントをフォローしているほど利用者とビジネスの親和性が非常に高く、Instagramで新しい商品を発見し、そのまま購買するという流れが当たり前になってきています。
また、Instagramを「クリエイターをフォローする場所」だと認識する国内利用者が73%を超えています。その上、Instagramは他のプラットフォームよりもクリエイターの影響力が大きく、購入への影響度が高いこともわかっています。
さらに従来からの変化で言うと、静止画が中心の「映え」を追求する世界から、動画を利用する利用者が増えていて、特に「リール」(短尺動画)はFacebookとInstagramにおいて1日あたり1,400億回以上再生されており、Instagram全体では利用時間の20%を占め、中心的存在になっています。
──Instagramの使い方に関して、日本の利用者の特徴はありますか?
日本においては、飲食店やメイクのハウツーなどを調べるためにハッシュタグ検索がよく使われます。そこで新しい商品との出会いを求めるだけでなく、比較検討も行う点が特徴的ですね。その結果、日本の利用者はハッシュタグ検索をする回数がグローバル平均の約5倍になっています。
また日本は、24時間で消える動画「ストーリーズ」の利用が盛んな国の一つです。また先述のとおりリールも人気です。ところが、企業アカウントに目を向けると、まだリールを使用していないケースが多いのも現状です。