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【特集】テレビ×マーケティング2023

電通が語る、テレビCMの現在地 価値最大化のカギは「高度化×爆発力」

 テレビCMを単純にデータ化するだけでは、テレビ×マーケティングの最適化は進まない。効果の可視化などDX的な観点はもとより、データドリブンに効果検証をした先のアクションとして、CM枠の買付や出稿に柔軟性・幅を持たせるなど、広告商品としての受け皿も必要になってくる。これらが整った上で、テレビを含めた統合マーケティングの最適化を目指せるのだ。本稿では、テレビ局と相対しながらテレビ×マーケティングの変革をリードしている電通ラジオテレビビジネスプロデュース局(以下、ラジオテレビ局)の布瀬川氏と、広告主に向き合いメディアプランナーとして活動している濱氏を取材。テレビ×マーケティングの現在地と、テレビCMの効果最大化に欠かせない基本を聞いてきた。

※本記事は、2023年5月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)89号に掲載したものです。

電通が進めてきたテレビCMのDX

──テレビ広告枠の取引に携わっている電通のラジオテレビ局はその歴史も長く、テレビ×マーケティングの変遷を長年見てこられました。テレビ×マーケティングの課題に対して、ラジオテレビ局は今どんなことに向き合っているでしょうか。

布瀬川:特に若年層にはテレビCMが届かない……といった課題が近年叫ばれています。私は2015年からラジオテレビ局に所属していますが、当時すでにテレビCMは変わらなければいけないと電通は認識していました。テレビCMという長年確立されてきたビジネスモデルを変革することは容易ではありませんが、テレビCMの価値を最大化するために必要な変革を推し進めています。

 重要なのは、テレビCMだけでないメディアソリューションと併せて、いかにトータルでコミュニケーションを届けるかです。テレビCMとその他の広告を統合的に見ていくためには、データによるテレビCMの可視化が不可欠です。あわせて、広告メニュー開発などの新たなソリューションの提供も必要になってきます。たとえば、直近ではテレビCMとデジタル広告の統合分析を行う「MIERO Digi×TV(ミエロ・デジテレ)」をリリースしています。

株式会社電通 ラジオテレビビジネスプロデュース局  エグゼクティブ・メディア&デジタル・ディレクター 次世代放送ビジネス統括 布瀬川 平(ふせがわ・たいら)氏 新卒で電通に入社。1999年にIPGに出向し、電子番組表サービス の立ち上げに従事。2015年にラジオテレビ局に帰任。以降テレビ CMのビジネスモデルの変革をリードしている。加えて電通内の組織 メ ディア・コンテンツ・トランスフォーメーションのリーダーも務めており、テ レビを含む様々なメディアを掛け合わせた横断的なソリューションの開発・ 提案を行っている。
株式会社電通 ラジオテレビビジネスプロデュース局 
エグゼクティブ・メディア&デジタル・ディレクター 次世代放送ビジネス統括 布瀬川 平(ふせがわ・たいら)氏 

新卒で電通に入社。1999年にIPGに出向し、電子番組表サービス の立ち上げに従事。2015年にラジオテレビ局に帰任。以降テレビ CMのビジネスモデルの変革をリードしている。加えて電通内の組織 メ ディア・コンテンツ・トランスフォーメーションのリーダーも務めており、テ レビを含む様々なメディアを掛け合わせた横断的なソリューションの開発・ 提案を行っている。

──テレビ×マーケティングのデータドリブン化は、とりわけニーズの大きいところです。

布瀬川:そうですね。前提として、テレビCMにおいてはすべてのデータを収集することは不可能だと思っています。1回放映したテレビCMを1,000万人が視聴したとして、その1,000万人の視聴データを丸々取ってこれるかと考えると、やはり不可能に近いでしょう。そのような中でも、前述の通りテレビCMの可視化を目指した開発は日々進めてきており、すでにこの課題は解決できるレベルになっていると思っています。

 ただ、テレビCMやその他の広告施策を統合的に管理するためのデータ環境は、広告業界全体として、まだ完全に整っていません。Web広告やSNS広告も単一で見たときにはPDCAを回すのには十分なデータが揃っているかもしれませんが、複数のメディアを組み合わせたときに、どんな指標を使って効果検証を行うかという答えはまだ明確にありませんし、プライバシー保護などの問題もあって他メディアのデータと重ね合わせることもできない。ゆえに、たとえばキャンペーンで大きな成果があったとき、どの媒体で当たったのかを直接的かつ統合的に見られないことはひとつの課題だと考えています。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/26 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42273

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