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【特集】テレビ×マーケティング2023

テレビCMも含めた統合マーケティング、MMMでどこまで可視化できるのか?

 オンライン×オフラインを前提にした統合マーケティングが当たり前になった今、施策ごとの個別最適だけでなく、全体最適を図るための効果検証が求められている。科学的な効果検証のアプローチ「MMM(マーケティング・ミックス・モデリング)」は、テレビCMも含めたオフライン広告の効果を可視化できるほか、売上に影響するあらゆる要因を起点にした効果検証・予測ができるため、統合マーケティングに有効な効果検証の手法とされている。サイカのデータアナリストとして、MMMを活用した企業のマーケティング支援に従事している西津平氏に、MMMでテレビ×マーケティングがどう可視化されるのか、聞いてきた。

※本記事は、2023年5月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)89号に掲載したものです。

今、MMMでできること

──テレビCMの効果検証をする方法として様々なアプローチが出てきていますが、今回は近年改めて関心が高まっている手法「MMM(マーケティング・ミックス・モデリング)」にフォーカスします。今、MMMではどのようなことができるようになっていますか?

 はじめに、そもそもMMMとは「マーケティング施策が成果に与える影響を可視化する統計学的な分析手法」です。オンオフ統合のマーケティング施策を可視化・最適化するために用いられ、大きくは効果検証と効果予測の2軸があります。

株式会社サイカ 事業本部 Analysis部 部長 西 津平(にし・しんぺい)氏 九州大学大学院工学府修了。大学院時代、原子力発電に関わる実験を通してデータ分析と統計学を学び、新卒から3年間は遊技機メーカーにて市場動向のデータ分析業務に従事。業界にとらわれず、広い範囲でデータ分析ができる環境を求めて、2018年にサイカ入社。
株式会社サイカ 事業本部 Analysis部 部長 西 津平(にし・しんぺい)氏
九州大学大学院工学府修了。大学院時代、原子力発電に関わる実験を通してデータ分析と統計学を学び、新卒から3年間は遊技機メーカーにて市場動向のデータ分析業務に従事。業界にとらわれず、広い範囲でデータ分析ができる環境を求めて、2018年にサイカ入社。

 これまでテレビCMやOOHなどをはじめとするオフライン広告は、多くの場合その効果が曖昧とされたままでした。そういったオフライン広告の効果可視化はもちろん、配荷率や店頭価格など成果に与えるすべての要因を統合的に分析し、アロケーションの最適化を目指せるのがMMMの特徴です。企業によって何を効果(KPI)とするかは様々で、設計にも応用が利きますが、最も多いのは売上を効果とするケースです。自動車や不動産など売上につながるまでの検討期間が長い商材の場合は、資料請求や問い合わせなどをKPIに設定することもあります。

図表1 成果に対する費用対効果の分析(アウトプット例)。成果に対するメディアごとの獲得単価、貢献した値、投下した予算をバブルチャートで可視化する。ここではテレビCMのスポットとタイム、どちらが貢献度が高いかが明らかになっている(タップで画像拡大)
図表1 成果に対する費用対効果の分析(アウトプット例)。成果に対するメディアごとの獲得単価、貢献した値、投下した予算をバブルチャートで可視化する。ここではテレビCMのスポットとタイム、どちらが貢献度が高いかが明らかになっている(タップで画像拡大)

 ここまではいわゆる一般的な「MMMとは何か?」の説明でしたが、ここから弊社のMMMサービス「MAGELLAN(以下、マゼラン)」の機能をベースにお話しすると、マゼランでは、カスタマージャーニーに沿って施策同士のつながりを導き出す「パス解析」や、ブランド訴求の広告施策による長期的なブランディング効果を可視化する「ブランド・エクイティ分析」などもできるようになっています。

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テレビCM出稿の目的「配荷率アップ」による売上向上も分析可能

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/29 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42298

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