KARTEを活用し、ビジネスが向上したアーバンリサーチ
──今回はデータ起点に改善することで、粗利率の改善や顧客単価の向上をされたアーバンリサーチの事例について伺っていきます。まず、自己紹介をお願いできますか。
齊藤:アーバンリサーチで、デジタル事業本部 デジタル事業部の部長をしています。マーケティングやCRM、ECをはじめとするデジタル全般といった実店舗運営以外のおおよその業務を手がけており、200名ほどが所属しています。私の役割としては、全体の経営指標を加味した上で、ECをはじめデジタルとして解決していくべき課題を示していくことです。
尻江:アーバンリサーチのデジタル事業部デザイン課でマネージャーをしています。元々Webディレクターとして入社したのですがオウンドメディアのコンテンツ制作やECのUI/UX改善だけでなく、KARTEを活用してCXをデザインしています。
佐瀬:プレイドでCXデザイナーとして、アーバンリサーチ様をはじめアパレル企業を中心に複数社のカスタマーサクセスを担当しています。
粗利額に着目し、事業成長を図る
──現在のアパレル業界をとりまく環境について伺えますか。
齊藤:業界全体としては、コロナが収束し実店舗が復調してきています。その半面、コロナ禍で一気に成長したECの売上を、今後どのように維持し拡張すべきかという課題は、どこも持っていると思います。また近年のアパレル業界ではサステナブルの文脈から、製品をつくりすぎないことも重要になってきています。
弊社では、社内で決めた残品率に即しているかを毎月モニタリングしています。
──どのような点に着目して事業戦略を構築していますか。
齊藤:粗利額や、その月の売上に対する仕入れ許容量の上限となる買掛率などもモニタリングしながら、粗利額や営業利益などをKGIとしています。
それまでは粗利額と合わせて売上もKGIとしていたのですが、やはり業界全体のサステナブルに取り組む流れと、事業の拡大を考えると、粗利額のほうが大事ではないかと考えるようになりました。粗利額を上げるためには定価で買ってくださる人を増やす必要があります。そのためには、いかに「売れ筋」の機会ロスを減らすかと、過剰在庫にしないことの両軸が大切です。
齊藤:「定価で買っていただける商品は、どんなものをどこで販売されているべきか」を考えたときに、各実店舗で看板を掲げたブランドの商品だけでなく、1店舗で各ブランドを横断した品ぞろえになる店舗を増やしていきました。
そうすることで、当たり幅の高い商品が販売されるチャネルが増え、発注量が多くなり、原価率を下げられます。結果、粗利率が高い商品になっていくので、それらをモニタリングしながら予測や戦略を立てています。
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