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【特集】本格AI時代到来 広告・マーケティング業界の行方

AIで広告クリエイティブの制作はどう変わる?サイバーエージェントに聞く、変化と未来

確認コストが新たな問題か

──今後数年でAI技術の進化が広告クリエイティブ制作の現場にもたらす変化はどのようなものがあるとお考えですか?

 現在、生成AIという言葉がビッグワードになっています。今後も、とにかくたくさんのデータを学習したAIが、テキストや画像、動画といったコンテンツを自動生成する精度は上がり続けるでしょう。この潮流は止められないと思います。その結果、アイデアを思いついてからアウトプットまでの速度は、格段に短くなっていくのではないでしょうか。

──最後に、今後のクリエイティブ制作におけるAI活用の展望をうかがえますか。

 当社としては広告にフィットした生成AIの技術を今後も開発したいですね。クリエイターがアイデアを思いついたらすぐにアウトプットに変換でき、かつそれが予測AIを通してより最適化され、たくさんの人に届けられる状態を実現したいと考えています。広告は商業クリエイティブです。お客様からお金をいただいて作る以上、コストや時間の制約があります。こんなヴィジュアルがあるといいのにと思っても、イラストレーターの手配や撮影コストを天秤にかけて諦めるケースもあります。しかし、生成AIによってその制約が取り払われ「もっとこういうクリエイティブがいいんじゃないか」といったクリエイターの意志をそのまま実現できる。これからの広告×AIには、そんなポテンシャルがあると思います。

 一方で、確認コストの問題にも向き合わなければならないと考えています。AIによって、効果の高いクリエイティブを膨大に作れるようになっても、それを広告主が1本1本確認するレギュレーションならば、結局は確認できる量が配信の上限を決めてしまうことになります。そうすると生成AIの価値を最大限に発揮できません。今後より顕著になる問題だと思うので、我々広告会社と広告主の間でしっかりルール作りをしておく必要があると考えており、既にクライアント様と議論を進めているところです。

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 10:57 https://markezine.jp/article/detail/43839

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