SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Spring

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

dipのブランドアンバサダーに大谷翔平選手が就任 野球より理念に焦点をあてたプロモーション設計の狙い

伝えたいメッセージをパートナーが自ら「言っている」ことが共感を呼ぶ広告の条件

江端:ご多忙な大谷選手が今回貴社からのオファーを受けたのにはやはり貴社のフィロソフィーに大谷選手ご自身も共感したからではないかと私は感じました。堀様としてはどのようにお考えですか。

堀:おっしゃる通り、大谷選手が我々のフィロソフィーに共感していただいたことは、本プロモーションを実現する上で非常に重要なポイントだったと考えています。

 ただこれは、大谷選手に限った話ではありません。当社では、プロモーションのパートナーを選ぶ際には必ず広告宣伝の契約という関係性ではなく、フィロソフィーに共鳴しているパートナーであることに重点を置いています。なぜなら、パートナーがメッセージを「言っている」のか「言わされている」のかは見ている人にはすべてわかってしまうからです。だからこそ、見る人の心を動かす広告には、共感が絶対条件であると考えているんです。

大谷選手とdip冨田社長の対談

江端:本当に素晴らしいですね。単なるキャラクター起用だと見る人に見抜かれてしまうことは私もこれまでの経験で強く実感しています。特に大谷選手のどういった部分がフィロソフィーに一致したと堀様はお考えですか。

堀:大谷選手は、小さい頃から「世界でNo.1の野球選手になる」という“夢”を追いかけて、「二刀流」を彼の“アイデア”として実践し、チームやファンを鼓舞するような“情熱”を発揮してきました。こういった観点から大谷選手はまさに「dream,idea,passion」の体現者として多くの方から共感を得られる人物だと思います。

12億円以上の効果を創出、話題を生んだ大谷選手と冨田社長の対談動画

江端:2023年12月には、貴社の冨田社長と大谷選手との対談動画が公開しました。この動画は、多くのテレビ番組でも紹介され、大きな話題となりました。今回の対談企画のポイントを教えてください。

堀:あの対談動画には二つのこだわりポイントがありました。一つ目は、対談を形式的なものではなく、二人の想いがこもった内容にすることでした。そのため、本対談では第三者からの進行はあえて挟まず、二人だけでリラックスしながら深く話せるように設計しました。また、質問内容も社長が直接聞きたいことをベースに作成したので、これまであまり聞けなかったような新しいお話も引き出せたと思います。

 二つ目が、2023年12月15日に実施されたドジャースの入団会見に動画の公開タイミングを合わせたことです。当然ビッグニュースと被らせることで、コンテンツが埋もれてしまう懸念もありました。しかし、本件に限っては、あえてタイミングを同じにしたことで大谷選手の内面が多く語られている動画に多くの注目が集まりました。その結果、長い期間メディアでも取り上げていただくことに成功しました。

江端:対談動画が出てからの成果はどうでしたか。

堀:PRの露出効果は広告換算値で言うと12億円以上、YouTubeの累計再生回数は200万回を超えました。加えて、11月と12月で比較すると、dipの指名検索数は2倍に伸長し、狙いであった企業認知度の向上に非常に貢献してくれました。

 また、当社の社員が家族や友人、お客様から反応を多くいただいたり、サービスの販売がしやすくなったりという声も多く挙がってきており、定性的にも効果を実感しました。

 さらに、大谷選手とパートナーシップを組めたという事実により、多くの社員が自社に誇りや自信を持つきっかけになりました。これは、同時に改めて社内でのフィロソフィーの浸透にもつながったため、社内に対するインナーブランディングとしても効果を発揮したと実感しています。

次のページ
細く長いコミュニケーションで長期的な関係構築を目指す

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

江端 浩人(エバタ ヒロト)

iU大学教授、江端浩人事務所 代表、MAIDX LLC代表、AlMONDO事業顧問

米ニューヨーク・マンハッタン生まれ。米スタンフォード大学経営大学院修了、経営学修士(MBA)取得。伊藤忠商事の宇宙・情報部門、ITベンチャーの創業を経て、日本コカ・コーラでマーケティングバイスプレジデント、日本マイクロソフト業務...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2024/02/08 09:00 https://markezine.jp/article/detail/44691

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング