Cookie規制で注目が集まるデータクリーンルーム
テクノロジーの進化により、顧客とのタッチポイントは多様化され、ジャーニーにおけるあらゆる接点で顧客体験の向上が求められるようになった。大広の石橋氏は、現状について次のように語る。
「これまで広告は、認知~購入までのファネルに寄与するもの、新規顧客を対象にするものとして考えられてきました。ですが、実際には購入後の既存顧客も日々広告に触れています。このような既存顧客の広告接触にまつわるデータこそ、顧客理解を深めたり、ロイヤル化を目指したりする上で非常に重要で、これを活かすことで広告による顧客体験を進化させることができます。しかしながら、Cookie規制などにより、そのデータの取得が困難になりつつあるのが現状です」(石橋氏)
そこで有効なソリューションとして挙げられるのが、各プラットフォーマーが提供するデータクリーンルームだ。が、データクリーンルームという言葉を耳にしたことがあっても、具体的にどのようなことができるのかよくわからない人もいるだろう。
DACの小林氏曰く、データクリーンルームとは「各プラットフォームが保有するデータ(と広告主やパートナーデータ)を、プライバシー保護のハードルをクリアし分析利用できる環境」とのこと。顧客理解を深め、分析で得た示唆を広告をはじめとする各種施策に活かすことが可能になる。
では、データクリーンルーム活用により掛け合わせられるデータにはどのようなものがあるのか――たとえば、大広とDACが属する博報堂DYグループでは、テレビCMの視聴データや購買データ、来店データ、調査パネルデータ、アプリ行動データ、そしてDACが提供できるその他のデータを主に活用できるという。
講演では、データクリーンルーム活用により、具体的にどのようなことが実現できるかをイメージできる10業種の活用例の解説もあった。本レポートではその中から5例を厳選して紹介する。なお、これらはあくまで活用例であり、実際の事例ではない。
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