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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

リクルートに聞く、経営とマーケティングの近接性。カギはボトムアップ型の組織

限界まで可視化し、意志のある投資の実現へ

──近年、力を入れてきたマーケティングの取り組みを教えてください。

 この数年で、パフォーマンスマーケティング(ダイレクトマーケティング)とブランドマーケティングの統合・融合を推し進めました。双方の予算を1つにして、最適な配分の投資判断をできるようにしたのです。

 この2つの予算を分けて運営している企業も多いと思いますが、その最大の理由は投資対効果を同じ単位で測るのが難しいからでしょう。特に、ブランドマーケティングの投資対効果を明らかにするのは難しい。しかしまったく不可能なわけではありません。

 当社は、統計解析などありとあらゆる手段で投資対効果の可視化を試みました。すべての要素を完璧に数値化できるわけではありませんが、少なくともパフォーマンスマーケティングとブランドマーケティングを統合し、合理的な裏付けのもと、投資判断に活かせる状態に至っています。

 全力で試みているからこそ「現代の技術ではこれ以上の可視化は無理」という境地に立つことができ、そのため「合理的な判断は無理で、やってみないとわからない」という真のチャレンジ案件が浮かび上がります。大事なのは、投資を博打にせず、すべての投資が「合理的なもの」なのか「真にやってみないとわからないもの」なのか、区別できていることです。

──データドリブンな投資判断が、さらに進んでいるのですね。

 ネット広告などデジタルな施策は効果計測が簡単で最適化も自動で行われるようになっているため、ラクはできますが競争相手との差別化はできません。むしろアナログな施策にデジタルな手法を持ち込み、効果を可視化するチャレンジのほうに白地があると考えています。

 チャレンジの成否は試行回数の多さが決めるため、運営するサービスが多い当社は有利です。成功事例を横展開できたら、リクルートならではの優位性を作ることができます。

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「メンバー起点」の風土を、仕組みとして定着

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 10:59 https://markezine.jp/article/detail/45334

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