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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

セブン-イレブン・ジャパンがマーケティング本部を新設 加盟店も含めた全社の“ハブ”を目指して

マーケティング本部誕生の背景

──岡嶋さんは、全社の中でマーケティング組織が果たす役割や、経営活動においてマーケティングがもたらす価値について、どのように考えていらっしゃいますか?

 マーケティング組織は、社のハブ的な役割を担っていると思います。私たちフランチャイズビジネスの場合はメーカーと違って、加盟店の方々に売り場で動いていただかなければ、考えた施策がお客様に届くことはありません。「伝えた」と「伝わった」は異なるものです。

 コミュニケーションは伝えたら終わりではなく、相手が行動して初めて伝わったと言うことができます。だからこそマーケティング組織がハブとなり「なぜ今このカテゴリー、そしてこの商品に力を入れるのか」といった背景を伝えるコミュニケーションを社内で展開していくことが重要だと思います。

 私が長を務めるマーケティング本部は、この流れを受けて2023年に立ち上がりました。それまで社内にマーケティング組織は存在しなかったのです。MD(マーチャンダイザー)が、担当するカテゴリーの商品について「どのような点がお客様に支持されているのか」「どのような点に不満を抱かれているのか」を確認するマーケターのような役割を担ってきました。もちろんMDの役割は今後も変わりません。

 なぜMDがいるにもかかわらずマーケティング本部が設置されたのかというと、お客様のインサイトを探り当てて打ち手を実行するために、カテゴリーや商品ごとでなく全体を見る存在が必要だと考えたからです。お客様のニーズの多様化やSNSの発達による顧客接点の細分化、そして「モノからコト、コトからトキ、トキからヒト」といった消費の変化に対応するためにも、マーケティング本部の設置は必要だったと私は理解しています。

──MDとマーケティング本部の役割の違いを具体的に教えていただけますか。

 商品企画はMDが担当しています。一方で私たちマーケティング本部は「●月はこのカテゴリーを強化してみてはどうか」といった戦略の部分に携わっています。戦略に沿って実際にカテゴリーを強化するタイミングで、新しい商品や看板商品のブラッシュアップを一緒に進めています。

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若い世代のコンビニ利用実態に危機感

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 11:00 https://markezine.jp/article/detail/45438

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