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「Adjust Ignite Tokyo 2024」レポート(AD)

「ヘブバン」「ブルーロック Project」の2社が登壇 頭打ちのゲームアプリ市場でどう戦う?

広告費の回収率を日時単位で可視化

佐藤(MOTTO):もう1点、加藤さんにはプラットフォームをクロスしたお取り組みについてもうかがいたいです。

加藤(WFS):「Steam」というPCプラットフォームへの対応に注力しています。Steamはグローバルで非常に大きな規模を誇り、モバイルアプリで言うところのApp StoreやGoogle Playに相当するプラットフォームです。我々は2022年からへブバンをSteamで展開しています。日本国内でもPCゲーマーは増えていますが、PCでゲームを楽しむ需要がより高い、海外に向けての重要な戦略です。スマートフォンとPC間のゲームデータ連携や、PCのコントローラー対応、4K対応など、モバイルでは体験できないゲーム体験をPCで提供できるように設計してリリースしています。

佐藤(MOTTO):吉永さんにうかがいます。クロスデバイスやクロスプラットフォームが進むと、先ほど課題として挙げられた効果分析がより難しくなると考えられます。御社ではこの課題にどう対応しているのでしょうか?

吉永(ルーデル):まず必要なことは「広告費用を回収できているか」の確認です。その上で「獲得したユーザーが定着しているか」という視点で効果を測る必要があります。

 一連のプロセスにおいて重要なのが「データの可視化」です。当社の場合、ゲームに関連するあらゆるデータをダッシュボードで可視化し、関係者全員がブラウザ上でいつでも閲覧できるようにしています。流入したユーザーごとの広告費用回収率が日時単位でわかるようになっているほか、新規ユーザー数のKPI達成率なども可視化しています。

吉永(ルーデル):新規だけでなく復帰ユーザーの数も重要視しているため、復帰率のKPI達成率も注視しています。テレビCMの放送タイミングでユーザーがどの程度流入し、その中で新規と復帰の割合がどうなっているかを分析しているのです。新規ユーザーの数だけを見ると、それほど大きな効果が実感できなくても、復帰ユーザーがテレビCMを見て大量に戻ってくるケースもあります。

流入初日の課金額で新規ユーザーのLTVが予測できる!?

佐藤(MOTTO):LTV予測の取り組みについても教えていただきたいです。

吉永(ルーデル):データ分析の結果、流入初日の課金額で、新規ユーザーの将来的な課金額をある程度AIで予測できることがわかったんです。この予測を基に、必要に応じて数値を調整しつつ広告を最適化しています。

 また、新規ユーザーの定着率向上のため、ゲームのチュートリアルの突破状況を日時で可視化しています。ゲームの操作方法がわかるタイミングで突破率が大きく下がることもあるのですが、データを細かく見ていくと、何らかの問題が見つかることもあります。たとえば「チュートリアルのローディング時間が長すぎる」「端末がクラッシュする」「ゲームが急に難しくなる」などの問題です。

 問題をさらに深掘りするため、機械学習モデルを使って新規ユーザーの離脱要因分析を行っています。「インストールした翌日に再度アプリを開いてもらえるかどうか」を重要なポイントとし、継続する人としない人の違いを細かく分析するようなイメージです。

佐藤(MOTTO):機械的かつ定量的に進めながら、定性的な感情を動かすという、非常に難しいチャレンジに取り組まれているのですね。加藤さん、吉永さん、本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:adjust株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/23 10:30 https://markezine.jp/article/detail/46337

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