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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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MarkeZine Day 2024 Autumn

【マーケ人員2名】人・予算が足りない!それでも、営業問い合わせ数を約2倍に伸ばしたトライコーンの軌跡

 BtoBの事業会社ではマーケティング部門に潤沢なリソース(人・予算)を配分できないケースも多い。限られた人数・予算でどこに注力していくべきか悩む企業・担当者も多いのではないだろうか。セプテーニ・データ・ソリューションズ傘下で、SaaS事業とソリューション事業を手掛けるトライコーンでは、マーケ人員2名という少ないチーム体制で、2021年に月間約100件であった営業問い合わせ数を、2024年には月間約200件まで伸ばすことを実現したという。MarkeZine Day 2024 Autumnでは、同社データ・マーケティング部 Senior Vice President of Marketing 服部 誠氏がその軌跡を紹介した。

リソースが足りない!中小BtoB企業の悩み

 トライコーンは、セプテーニ・データ・ソリューションズ傘下で、SaaS事業とソリューション事業を手掛ける企業だ。SaaS事業ではCRMプラットフォーム「クライゼル」などを提供。ソリューション事業では、Webサイトのフォームやマイページの制作、クライゼルのAPIを使ったシステム開発などを手掛ける。またサイボウズのオフィシャルパートナーとして「kintone」の導入支援なども行っている。

 従業員は約60名、マーケティング担当者は服部氏を含めて2人だ。

トライコーン株式会社 データマーケティング部 SVP of Marketing 服部 誠氏
トライコーン株式会社 データ・マーケティング部 SVP of Marketing 服部 誠氏

 同社のマーケティングにはいくつか課題があった。まず、「営業への問い合わせ数が足りない」こと。プル型の営業スタイルであるため、問い合わせがないと営業も始まらない。そのため、会社としてマーケティングの重要性を再認識し、経営主導でマーケティングの強化に踏み切った。

 しかし、マーケティング担当者が退職したため、「人が足りない」という問題が生まれた。そのため、2021年に中途社員を採用。その際に重視したのは、制作ができることと、論理的な考え方ができることだったという。「我々のような中小企業でマーケティングをスピードアップさせ、実行力を高めるためには非常に重要なポイントでした」と服部氏は振り返る。

地道な活動で営業問い合わせを約2倍に

 また「予算が足りない」ことも大きな課題だった。多額のマーケティング予算を確保して、広告を出すことは難しい。そのため、同社ではまずコンテンツマーケティングに注力することにした。スキルや知識の習得には、様々な企業が開催している無料ウェビナーを活用。フォローアップ商談の際には積極的に質問し、様々なことを教えてもらったという。その知識をもとに、マーケティング担当者2人でできそうなことは自社でやり、社内での対応が難しいことはグループ企業や外部の会社などに外注することにした。

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トライコーンが抱えていた課題と打ち手

 そういった地道な活動を続けたところ、2021年は月間で約100件だった営業への問い合わせ数が、2024年には約200件に増加。また、SaaSの受注件数におけるマーケティング起因の割合は、27%から57%に増加した。

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SaaS受注件数におけるマーケ起因の割合の変化

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トライコーンが実施した3つのコンテンツマーケティング施策

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この記事の著者

加納 由希絵(カノウ ユキエ)

フリーランスのライター、校正者。地方紙の経済記者、ビジネス系ニュースサイトの記者・編集者を経て独立。主な領域はビジネス系。特に関心があるのは地域ビジネス、まちづくりなど。著書に『奇跡は段ボールの中に ~岐阜・柳ケ瀬で生まれたゆるキャラ「やなな」の物語~』(中部経済新聞社×ZENSHIN)がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/11/01 07:30 https://markezine.jp/article/detail/46961

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