トライコーンが実施した3つのコンテンツマーケティング施策
では、トライコーンでは具体的にどのようなコンテンツマーケティングを展開したのか。まず、サービスサイトのページをすべてランディングページにした。その際は、ユーザーの検索意図を読み取ることを意識。たとえば、「マイページ制作」と検索する人の意図を推し量り、必要だと思われる情報を1ページの中に入れ込んだ。それによって、検索結果の上位に表示され、サイト来訪者が増え、コンバージョン数も増えるという循環が生まれた。
次に、メディアサイトを構築。商材やサービスに紐づく直接的なキーワードよりも、関連するキーワードに関するコンテンツをより多く作成した。たとえば、「PHPでお問い合わせフォームを作るには?方法やコード例を紹介」というページを公開。「問い合わせフォームやPHPについて検索する人に、当社のサービスを少し紹介するという感じで作りました」(服部氏)
さらに、サービスカタログや事例紹介など、ダウンロード資料の作成にも注力した。Webサイトを通じてダウンロードしてもらうだけでなく、メールマガジンでも活用したという。
マーケティングの役割は「営業支援」
服部氏はこういった施策について、「これらをすべて外注して、外注先と意思疎通を図りながら進めていくとなると、スピードが落ちてしまいます。制作ができる人に入社していただいて、二人三脚でやり抜いたことが良かったと思います」と振り返る。
加えて、マーケティングの役割を「営業支援」だと強調。「私たちのお客様は、市場のお客様と当社の営業の皆さん。そう考えて、密接にコミュニケーションを取っています。営業への問い合わせ拡大を図るほか、顧客シグナルの共有を重視しています」(服部氏)。たとえば、自社サイトの閲覧者の動向から、「ホットリードになる可能性が高い」と予想できる顧客を把握し、情報共有しているという。
服部氏は最後に「やり抜く力」の重要性に触れた。「リソース不足の課題を乗り越えるのは簡単ではありません。ですが、営業含む自社メンバーや外注先と連携しながら、今できることを確実にやり抜く。それこそが、成果を上げるために最も重要です」(服部氏)