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行き詰りの突破口となる可能性大!LIFULLの事業成長に繋がった「プロダクトアナリティクス」とは

「LIFULL HOME'S」がプロダクトアナリティクスの導入を決断した背景

 ここで、LIFULLのプロダクトアナリティクスの詳細に入る。LIFULLはプロダクトアナリティクスの導入を決めた2021年当時、どのような課題に直面していたのか?

 大久保氏がまず挙げたのは「自社独自にカスタマイズされたGAによる分析の難しさ」だ。LIFULLが当時使用していたのは、独自にカスタマイズされたGAだったため、一般的なGAの使い方をマスターしている社員でも分析が難しかった。それゆえ、学習コストが大きく、属人性も高くなっていたという。

 結果、「ユーザー理解の不足」という本質的な問題に陥ってしまう。プロダクトをどのように改善していけばよいか、ユーザーが何を望んでいるのか、当時は十分に把握できていなかった。

 そんな中で出合ったのが、プロダクトアナリティクスツールのAmplitudeだ。Amplitudeの紹介動画や操作解説動画を見て、実際にデモを触わってみると、その使いやすさに驚いたという。「ユーザーをクラスタリングして、クラスターごとにコンバージョンと相関関係が高い行動を一覧化する」といった高度な分析も、わずか数クリックで完了し可視化までできる。

 「施策を回していると、この行動があるからコンバージョンしたのか、元々コンバージョン率が高いユーザーだからこの行動を取ったのかなど、行動とコンバージョンの因果関係がわからなくなるケースがありますが、Amplitudeは時系列でその関係性を可視化できます。デモを見て、プロダクトアナリティクスを導入するしかないと思いました」と大久保氏は振り返る。

新たな手法・ツールを導入する時にぶつかる壁

 プロダクトの成長が頭打ちとなっていることを受け、プロダクトアナリティクスの必要性を実感したLIFULLの大久保氏。とはいえ、新しい手法やツールを導入してすぐ現場に展開できるほど、ことは単純ではない。

 その理由について、DearOneの小島氏は「これまでの業務習慣から受ける“引力”に負けてしまうからではないでしょうか」と見解を示す。

株式会社DearOne グロースマーケティング部 アナリティクスユニット シニアコンサルタント 小島健一氏
株式会社DearOne グロースマーケティング部 アナリティクスユニット シニアコンサルタント 小島健一氏

 既存のツールや業務習慣に馴染みすぎていると、そこからの引力を早々に断ち切るのがなかなか難しい。そのような状況が長引き、「ツール導入の目的が不明瞭になってしまう」という問題は、往々にして起こってしまうものだ。

 LIFULLもまさにこの状態に陥った。歴史の浅い小規模チームであれば、新しいやり方を導入してもすんなり受け入れられる柔軟さがあるが、「これまで十何年も積み上げてきたプロダクト開発の方法があり、しきたりもある比較的大きなチームで、プロダクトアナリティクスという新しい手法を取り入れるのには、やはり困難が伴いました」と大久保氏も認める。

 ただ同社の場合、「これまでのやり方を続けていても成長できない」という危機感を経営から現場まで共有できていたことが大きかった。プロダクトアナリティクスの定着に向けて、社内カルチャーの変革を強力に進めていったという。具体的には、社内・社外での知見共有活動を推進することでプロダクトアナリティクスの定着を目指した

 社内での活動については、勉強会・知見共有を推進。DearOne小島氏をはじめとする外部パートナーの協力を得て、定期的に勉強会を実施すると共に、社内のプロダクトチーム間での知見共有会も開催した。また、その中から生まれた社内の成功施策をインターナルで発信するべくニュースレターを作成し、成果だけでなく課題発見の過程も公開していったという。

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導入から1年半で転換期が!プロダクトアナリティクスが定着したタイミング

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社DearOne

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/28 12:00 https://markezine.jp/article/detail/47026

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