認知から購入意向まで影響力大!広告リーチが想定対比で144%
MZ:今回の施策による成果をお聞かせください。
林田:定量面での成果は次の通りでした。
- 完全聴取数:想定対比102%
- リーチ:想定対比144%
- キャンペーンサイトへのクリック:想定対比231%
- 広告認知リフト:Spotify平均対比+250%
- 購入意向リフト:Spotify平均対比+20%
出典:マクロミルブランドリフト調査(2024年9月、過去1年の飲料クライアントの結果集計値対比)
この中でも最も注目すべき成果は、広告認知リフトが大きく上昇したことです。一般的な動画広告の広告認知リフトと比べても非常に高い結果となりました。
また動画広告の場合、幅広いリーチが確保できるものの広告認知率はそこまで高くならない傾向が見られます。一方、Spotify広告の場合、リーチ数は動画広告と比較するとやや少なくなるものの、広告認知率が極めて高いのが特長です。これは、帰宅時間などスクリーンを見ていないモーメントでのリーチにおいて特に強みを持つSpotifyだからこそ、コストパーブランドリフトが高いということでしょう。
さらに、購入意向にも効果が表れています。たとえば動画広告では6秒や15秒という限られた時間で接触するだけでは、商品の購入意向を高めることが困難であると一般的に言われています。それにも関わらず今回Spotifyの音声広告では、施策実施後の購入意向の上昇がはっきりと確認できました。
これらのことからSpotify広告による訴求は、認知から購入意向まで一貫して影響を与えられることが実証されました。
ながら聴きするのが当たり前なSpotify広告と、SNSの相性
MZ:今回実際に活用してみて感じた、Spotify広告の強みは何でしょうか。
林田:施策の開始前は、音楽の聴取中に広告が挿入されることに対して否定的な反応があるのではないかと懸念していました。しかし実際に配信を行ってみると、ユーザーからの反応は非常にポジティブなものが多く、Spotify広告の受容性が高いことが実感できました。そして、この好意的な受け止めが、さらなる波及効果を生み出したと考えています。たとえば、X上では「Spotifyで音楽を聴いていたら、好きな声優さんの声が聞こえてきた」といった投稿が多数見られました。Spotifyでの広告配信がSNS上での話題化に自然とつながっていったことは、今回のキャンペーンを通じて新たに発見できたSpotify広告の強みでした。
三浦:音声コンテンツは受け手がSNSの閲覧など他のことをしながら楽しむことも多いですよね。私たちも最初はSpotifyユーザーとSNSユーザーの層を別々に捉えており、Spotify内での体験価値の向上にのみ焦点を当てていました。しかし実際に配信を開始してみると、突然流れてきた広告についての感想がSNS上で多く共有されており、しかもSpotify独自の体験として捉えられていました。
三浦:スキップできない仕様と、ながら聴きされるからこそ生じる、予期せぬタイミングでの広告接触という「ゲリラ感」がより強い印象をユーザーに与えたと考えられるでしょう。