法人支出管理や人的資源管理などの業務効率化AI SaaS+法人カード「バクラク」などを提供するスタートアップLayerXは、企業トップや役員、従業員によるSNS発信が活発に行われています。同社におけるSNS活用の狙いや情報発信文化を根付かせるために工夫していることは何でしょうか?自身も3.4万人(取材当時)のフォロワーを抱える同社CCOの石黒卓弥氏に聞きました。本記事はSNS支援のホットリンクが「SNSをうまく使ってる」「あの企画良かった」という企業に取材し、成功の秘訣を探る連載の6回目です。
採用広報領域を中心にSNSを活用
――LayerXは、CEOの福島さんやCCOの石黒さんだけでなく、社員のみなさんも情報発信に積極的で、SNSをうまく活用しているイメージがあります。
当社はBtoB企業ですが、ありがたいことに特に採用広報の領域では「よくSNSを見ています」というお声をいただくようになりました。主にベンチャーやスタートアップ、インターネット業界の方々から「SNSでの発信を続けるコツはありますか」などとよく聞かれるようになりましたね。
――石黒さん自身はXへの投稿やnoteの執筆が元々お好きなのですか?
どちらかと言うと、私はSNSでは発信する以上に、情報のインプットに時間を割いていますね。市役所などに広報広聴課があるように、広報は「報じる」はもちろん、「広聴」が大切だと考えているためです。当社の事業関連だと、生成AIや、海外のベンチャーキャピタリストの考え、バクラク関連だと経理や勤怠などの労務領域のインプットに活用しています。また、プライベートと仕事でアカウントを分けていないので、社会情勢やスポーツなど様々な情報のインプットにも活用しています。
情報を発信するところに情報が集まる
――過去にはテレビCMなど広告出稿もされ、サービスや企業の認知がとれてきているかと思います。その中でSNSはどのような立ち位置ですか?
前提として、当社やサービスの認知は、スタートアップ市場など非常に限られた中で高まっていますが、まだまだだと自覚しています。経費精算の効率化やDX、AI活用の分野で想起いただけるようにしていく必要があります。
その中で、SNSは情報発信ができると同時に、自分たちが社会からどのように見られているかを認識できる場だと捉えています。特に、社員自身がSNSアカウントを持つことで、どのような投稿だと「いいね」が付くのか、どのような言葉やハッシュタグを使うと読まれるかなどを学べます。時に、思わぬ角度からコメントを受ける点を含めて体験できることが、単純にROIを追うだけではない法人のSNS活用メリットだと感じます。
――全社的にSNSを活用する理由は何でしょうか?
重ねてになりますが、我々はスタートアップなので 、一般に知られていないという点がまず乗り越えなければならないハードルです。SNSをメディアの一つと捉え活用することで、自分たちのことをマーケットや将来のお客様、採用候補者などに知っていただこうと努めています。
LayerXの行動指針である「羅針盤」にも記載しているのですが、情報を発信することで、より情報が集まるという考え方を持っています。そのため、社内でも情報を発信することが非常に大事だという認識があります。一方で、SNS運用を社内で強制したり、強く勧めていたりすることはありません。当社では従業員の自主性に任せており、苦手な人はやっていません。無理のない形で続くような運用をしています。
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佐々木 もも(ササキ モモ)
早稲田大学卒業後、全国紙で約8年記者を経験。地方支局で警察や行政を取材し、経済部では観光や流通業界などを担当した。現在は企業のオウンドメディアの記事企画や広報に携わる。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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