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実践!GTM DMIモデル

CMO不在でも総力戦はできる。“戦略の共通言語化”で組織間分断を解消する「GTM DMIモデル」とは

 デジタルマーケティング研究機構(以下、DMI)のB2Bマーケティング委員会は2024年10月、主にB2Bに携わる企業のマーケティング活動において製品やサービスを市場に投入する際に検討するべき項目やプロセスをまとめた「GTM DMIモデルver.1.0」を発表した。企業が今GTMに取り組む意義、また実装のポイントとは? B2Bマーケティング委員長の大橋 慶太氏が解説する。

【期間限定無料公開】この記事はプレミアム記事(有料)です。本来ご利用にはMarkeZineプレミアムのご契約が必要ですが、2025年4月30日(水)までの間、期間限定で無料公開しています。この機会にぜひ、プレミアムなMarkeZineのサービスをお楽しみください。

実体験に基づいて作られた、GTM DMIモデル

 デジタルマーケティング研究機構(以下、DMI)B2Bマーケティング委員長の大橋と申します。DMIは日本アドバタイザーズ協会(旧・広告主協会)の組織として、クライアントとパートナーの枠を越え、様々な業界の皆様とデジタルマーケティングの深い知見と企業間の交流を促進する業界団体です。

 そのDMIにてB2Bマーケティングを専門に検討している「B2Bマーケティング委員会」では、2024年10月に、主にB2Bに携わる企業のマーケティング活動において製品やサービスを市場に投入する際に検討するべき項目やプロセスをまとめた「GTM DMIモデルver.1.0」を発表しました。

 「GTM DMIモデル」は、B2Bマーケティング委員会の参加企業における市場開拓や市場投入の取り組みと実体験に基づいて作られた、実用に即したモデルです。

 今回の連載では「DMIモデルver.1.0」の公開を契機に、より幅広い方に「GTM(Go to Market)」に取り組む意義や、DMIモデルの内容を理解していただくことを目的としています。初回となる今回は、そもそもなぜGTMに取り組むべきなのか? その理由についてお伝えしたいと思います。

■GTM(ゴートゥーマーケット/Go to Market)とは
自社の製品やサービスをどのような流れで顧客へ届けるか、そしてその前提となる「どのマーケットになぜ進出するのか」までを指す概念であり、主要な欧米企業では各社で活用が進んでいるマーケティング戦略の一つ。

「狭義のマーケティング」から脱却を

 突然ですが、読者のみなさんは「マーケティング」と聞くとどんな活動を想起されますか?

 一般的にはものを売るための販売戦略、プロモーション、広告、市場調査などをイメージするのではないでしょうか?

 これらももちろんマーケティングの一部ではあるのですが、DMIでは一般的にイメージされるマーケティングを「狭義(狭い範囲)のマーケティング」と考え、本来的にマーケティングに含まれる商品開発・市場調査・戦略立案に加え、販売後のデータ分析などいわゆる4P(ヨンピー)=製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)と呼ばれる「市場と向き合う広範な機能」を持つマーケティングを「広義のマーケティング」と考えています。

 しかし、後述するように実際の企業のマーケティング部門が担っているのは、狭義のマーケティングであることがほとんどです。

 VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性の頭文字を取った造語)の時代と呼ばれる現在の変化が激しく将来の見通しがつきにくいビジネス環境においては、「市場と向き合う広範な機能」を持つ「広義のマーケティング」を如何に実現するかが競争優位の源泉となります

 そして、この広義のマーケティングを実践するための強力なツールがGTMというモデルであり、考え方なのです。


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ドラッカーの問いから考える、GTMに取り組むべき理由

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この記事の著者

大橋 慶太(おおはし けいた)

公益社団法人日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構
B2Bマーケティング委員会 委員長
マーケットワンジャパン 合同会社 執行役 事業開発管掌

BtoC、BtoB企業のマーケティング・コンサルティングに20年以上従事。現在は大手製造業向けに、マーケティングを軸にした新規事業探索、デジタルト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/03/12 20:35 https://markezine.jp/article/detail/48196

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