ベテランの層が厚いマーケティング業界で活躍する、次世代のマーケティングリーダーに焦点を当てた本連載。ホストを務めるsusworkの田岡さんが、世代の近いゲストとの対話を通じて、マーケティングやキャリアプランニング、マネジメントのヒントを20代の読者に提示します。第二回の後編にあたる本稿では、お二人の組織論やリーダー論を中心に語ってもらいました。
トレンドは×AIのハイパーオートメーション
田岡:海外での動きで廣崎さんが注目されているトピックはありますか?
廣崎:AIは日本でも注目されていますが、欧米の場合は活用のレベルと深度が違うように思います。たとえばABMを実行する場合、人が作成したターゲットアカウントのリストをAIにインプットして、各企業が探しているポジションや中期経営計画の内容を全てデータ化するんです。さらに、そのデータを基に1社ごとのナーチャリング(顧客育成)プログラムを立てるところまで、すべて自動化しています。
田岡:オートメーションに対する本気度が日米で大きく違いそうです。ハイパーオートメーションが日本でトレンドになりきっていないのは、AIの話とデータの話が散り散りになっていて、アジェンダセッティングがうまくできていないからかもしれませんね。
廣崎:海外はデータが豊富ですし、エンリッチメントツールも数多くあるので、ハイパーオートメーションをやろうと思えばすぐにできてしまう環境ではあると思います。
田岡:日本でも基盤が少しずつ整い始めているので、2、3年以内にはハイパーオートメーションの時代が到来しそうな気がします。
廣崎:AIに加えて、バイインググループも注目トピックです。ターゲットアカウント内部の関係者をまとめ、接点が持てている担当者と持てていない担当者を明確にした上で、個人単位のキャンペーンを打ちます。
優秀なリーダーは“裏方”を軽んじない
田岡:ここからは、組織論やリーダー論についてうかがいたいです。BtoBマーケティングのチームをうまく機能させるために、重要なことは何なのでしょうか?
廣崎:BtoBマーケティングには「施策の運用」というメインアクティビティと、施策を効率的に実行するためのオペレーションという“裏方”的なワークが存在します。テクノロジーツールの導入・活用や、一つのキャンペーンを回すためのプロセス設計などは後者です。意外と軽視されがちな裏方のワークにも目を向けて、担当者を配置することが成功のポイントだと思います。
田岡:昔は展示会などオフラインの接点が中心でしたが、最近はカスタマージャーニーが複雑になり、マーケターが使えるデータやテクノロジーも増えました。これにより、オペレーションの品質で差が出るようになってきたのかもしれませんね。
廣崎:おっしゃるとおりだと思います。
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渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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