幅広いタレント力で最適な顧客体験をデザイン
──ファングロース戦略を推進するにあたり、組織の特徴やメンバーの強みがあれば教えてください。
竹下:ADK MSには、コンサルティングの部署、マーケティングツールの導入支援をする部署、クライアント企業と一緒に商品開発をする部署などがあります。加えて2025年に立ち上がったのが、三橋の所属するエクスペリエンス・デザイン本部。従来のペイドメディアだけに限らず、様々な形の顧客体験を提供していくために、社内の精鋭が集ったチームです。
──では三橋さんからも、エクスペリエンス・デザイン本部について詳しく教えてください。
三橋:我々は、ファン(顧客)に対する理解を促進し、それぞれにマッチした顧客体験を提供することで継続的にPDCAを回しながら、クライアントビジネスの持続的な成長を支援しています。
昨今、「顧客中心企業」という考え方が浸透していますが、「ファン」は言うなれば「究極の顧客」。ファンが喜ぶ「究極の顧客中心企業」になるために必要な施策は様々です。クライアントの課題解決を目指し、商品開発、広告施策、そして生成AIを活用したシステム開発など、ADKが持つ幅広い手段から各企業に最適な顧客体験をデザインしています。
──カバー範囲が非常に広大ですね。
三橋:はい、それに資する幅広い人材と体制が整っていることが我々の強みです。ADKのコンテンツビジネスを熟知したプロパーメンバーと、多様なバックボーンを持ち他社からジョインしたメンバーや外部パートナーとの掛け合わせによって、新たなシナジーが生まれています。たとえば日本IBMとの共同事業「alphabox(アルファボックス)」もその1つです。CXコンサルティングユニットを組み、戦略策定から施策実行までシームレスにサービスを提供しています。
ファングロース戦略の事例とは
──ファングロース戦略で成果を上げている具体的な事例はありますか。
竹下:たとえば、ある学習塾では、ファングロース戦略によって退塾率を削減し、実施前と比較して大きく改善する成果が生まれました。サービス品質の可視化や品質維持の課題に対し、AIを活用した「退塾リスク予測モデル」を提案し、構築しました。
三橋:こちらの学習塾は広告出稿でもお付き合いの長いクライアント企業でしたが、従来の広告媒体にこだわらず、「退塾率を下げ、継続率を向上させる」ことをゴールに設定しました。加入・継続型サービスとファングロース戦略の相性の良さが証明された事例となりましたね。一般的に、顧客離れを5%改善すると利益が25%改善されるという法則があり、それを実証できた取り組みだったと考えています。
他にもADKでは、スポーツチームへの支援、アーティストを起用した商品開発など、これまでADKが強みとしてきたIP系とは異なる領域のコラボレーションも、続々と進行中です。
──最後に、ファングロース戦略の今後の展望について教えてください。
三橋:ファングロース戦略は、言わば「究極の顧客中心企業への変革」。顧客中心企業が増えることで、世の中はもっと良くなっていくと願っています。
竹下:ファングロース戦略は、広告業界におけるADKの「正しい差別化」につながるでしょう。「選ばれる企業」になるために、社員がファングロース戦略を都度適切な視座や語り口でクライアントに伝えられる状態を目指していきます。
ADK TIMES
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